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2019年04月23日公開 美味しい熱燗の作り方と熱燗に合うつまみの選び方

美味しい熱燗の作り方と熱燗に合うつまみの選び方

冷え込む季節に恋しくなるのが熱燗です。熱燗の歴史は意外と古く、大昔から人々に親しまれてきました。今回はこの熱燗にスポットを当て、おいしい熱燗のつくりかたや熱燗に相性の良いつまみを紹介します。さらに、熱燗は温度によっても風味や香りが異なってくるものです。そちらの情報も紹介するので、熱燗を楽しむときの参考にしてください。

日本酒は温度で呼び方が変わる?

日本酒は温度によって呼び方も味も変わります。ここでは日本酒の温度別の違いを見ていきましょう。日本酒は温度が5度変わるごとに名称も味も変化しますが、最もぬるい温度が30度の日向燗です。この温度ではほとんど温かさは感じられず、ほんのりと酒の香りが引き立つのが特徴です。次に35度の温度になると人肌燗と呼ばれるようになります。人肌燗はその名の通り、さわると人肌くらいの温かさを感じます。味にはふくらみがあり、米や麹の良い香りを楽しむことができるでしょう。

さらに5度上昇すると、ぬる燗と呼ばれます。このときの温度は40度です。この温度は熱くはない程度で、特に酒の香りが強調される温度です。そして、45度になると上燗と呼ばれるようになります。上燗は注いだときに湯気が出る程度の熱さです。味の特徴としては引き締まった香りを感じるようになることです。ここから5度熱くなると、よく耳にする名称である熱燗と呼ばれるようになります。熱燗は日本酒が50度程度の温度の状態を指します。50度にもなると徳利からは湯気が生じ、さわると熱く感じる温度です。熱燗はキレの良い辛口とシャープな香りを堪能することができます。そのため、多くの人に人気のある温度なのです。

最後に55度の温度になると、飛びきり燗という名称に変化します。熱燗よりも高い温度である飛びきり燗は徳利を持つだけで、熱さを感じます。味の特徴としてはよりシャープな香りで、辛口になることです。とにかく一番シャープな辛口を楽しみたいという人は、飛びきり燗の温度まで温めてみると良いでしょう。

熱燗の歴史は意外と長い?

熱燗の歴史は意外と長いものです。最も古いものでは縄文時代後期にまで遡ります。このころから底が尖った土器を熱い灰に突き刺して、酒を温めて飲んでいたといわれています。さらに平安時代に記された「延喜式」には、燗鍋と呼ばれる風習が記録されているのです。これはその名の通り、鍋のような大きな容器で酒を温めて楽しんでいた風習です。ただ、平安時代には一年を通して熱燗を楽しむという文化はなく、特定の季節のみ行われていたといわれています。

現代のように一年を通して熱燗を飲むようになったのは、江戸時代に入ってからです。江戸時代には熱燗の作りかたも変化し、ちろりと徳利で作られるようになりました。それまでは直火にかけて作っていたので、作りかたそのものも現代的になったのが江戸時代といえるでしょう。なお、江戸時代頃から熱燗の文化そのものも庶民に広がったようで、多くの人が気軽に楽しむようになりました。このように熱燗の文化において、江戸時代はさまざまな発展と転換点だったといえます。

熱燗の良さとは?

酒を温めて飲む熱燗には多くの利点があります。具体的にはどのような良い点があるのでしょうか。最初にいえることは日本酒を温めることで雑味が飛び、香りを際立たせることができるということです。そのため、純粋に日本酒独特の香りを楽しむことができます。また、熱燗にすることで日本酒の甘みが強まり、辛みが弱まる傾向もあります。この傾向は、お酒が苦手な人でも飲みやすい味になると解釈しても良いでしょう。もちろん、その他にも辛口ではなくまろやかな味を純粋に好む人々にもおすすめできます。

なお、熱燗と一言でいってもさまざまな温度がありますが、人肌燗やぬる燗と呼ばれる温度が香りを楽しむためには丁度良いものです。このくらいが日本酒の香りをもっとも豊かに引き立ててくれるからです。これ以上温度が上がってくると、日本酒の酸味が薄れ味も辛口になってきます。また、熱燗は冷やした日本酒よりも吸収が早いといわれています。口当たりが良いとたくさん飲みたくなるものですが、飲みすぎには注意しましょう。適量を自分の好みの温度に温めて飲めば、寒い冬などに体を温める効果もあります。

熱燗に合うつまみとは?

熱燗を飲むときに一緒に楽しみたいのがさまざまなつまみです。ここでは熱燗に相性の良いつまみをいくつか紹介しましょう。まずは定番のおでんです。特にだしの効いた和風のおでんは相性抜群でしょう。寒い冬の日に熱燗とセットで飲食すれば、身も心も温まります。同じく冬の日に楽しみたいのはブリ大根です。ブリ大根は味が染み込んだものが美味しく、居酒屋でも良く見られるメニューの一つです。また、刺身も定番のつまみになります。刺身といってもさまざまなネタがありますが、熱燗と相性が良いのが赤身魚の鮭やまぐろです。わさび醤油をつけて食べる刺身と熱燗の組み合わせは、季節問わず楽しむことができるでしょう。

刺身のつまみが好きな人には塩辛もおすすめです。塩辛には赤造りと白造りの二種類があります。赤造りのほうが風味が強く、白造りは赤造りに比べてあっさりとしています。どちらにするかは好みで選んで良いですが、赤造りの強い風味を熱燗で流し込むのも人気の飲食方法です。また、塩辛はイカからつくられるものですが、タコが好きな人もいるでしょう。そんな人におすすめなのがたこわさです。たこわさはタコの歯ごたえある触感とわさびの風味を存分に楽しむことができます。熱燗と一緒に食すると、わさびの辛みを一層引き立ててくれます。

そして焼き鳥も定番で人気のあるつまみです。お店などであらかじめ調理されたものを購入することはもちろん、自分でひと手間かけて素材から調理するのも良いでしょう。その場合は七輪を用意して焼いてみると、お店のように美味しく焼けます。七輪は1~2人程度なら、小さなものでも充分に対応できます。同じくひと手間かけられるなら、あさりの酒蒸しも美味しいものです。あさりの酒蒸しは調理が面倒だと考えている人もいるようですが、慣れれば10分以下で完成させることも可能です。事前にあさりの砂抜きをしておき、長ネギや野菜、キノコ類などと一緒に鍋に入れて軽く煮込めば完成します。シンプルですが、あさりの旨味を存分に味わうことができるのです。

この他にもししゃもや白子ポン酢、牛筋やもつなどの熱燗と相性の良いつまみは多数あります。料理は人によって好みもあるでしょうから、さまざまなものを試してみて自分に合ったものを見つけると良いでしょう。

おいしい熱燗の作り方

おいしい熱燗を作るにはいくつかのポイントがあります。そのポイントを解説します。家庭でできる熱燗の作りかたは、鍋にお湯を張る方法とレンジで作る方法の2種類があります。どちらも利点はありますが、風味を損なわず日本酒本来の旨味を楽しみたいと考えるなら、鍋にお湯を張る方法がおすすめです。具体的な方法としては、最初に徳利に日本酒を注ぎます。このとき、日本酒は温めると膨張するので少なめに入れるのがコツです。目安としては徳利全体の9分目くらいが良いでしょう。

次に鍋にお湯を入れて沸騰させます。鍋の中の湯量の目安は、徳利の肩に付くくらいのものになります。お湯が沸騰したら、火を止めて徳利をゆっくりと入れましょう。それから3分程度待てば、おいしい熱燗が完成します。お湯で温めるときのコツは短時間で行うことです。あまり長い時間をかけると、アルコールが飛んで旨味が少なくなります。逆に短時間で効率よく行えば、お店で飲むようなおいしい熱燗になるのです。なお、丁度良い温度は人それぞれ好みがあるものです。ただ、一般的には徳利の底に指を当てて、やや熱いと感じるくらいがおいしく飲める温度といわれています。

この他にも、短時間で手軽に熱燗を楽しみたいときがあるでしょう。そんなときは、電子レンジを使って熱燗をつくる方法もあります。やり方はシンプルで、日本酒1合につき500Wで40秒を目安に温めるだけです。また、レンジの場合は徳利の上部と下部で温度差ができやすいため、20秒を目安に一度取り出して振るのが良いでしょう。徳利を振ることによって温度が均一になり、鍋にお湯を張って温めるときの味に近づけることができます。基本的には鍋にお湯を張る方法が良いですが、工夫次第でより気軽に楽しむこともできるのが熱燗です。

そしてどちらの方法でも、熱燗をつくるときは徳利の注ぎ口にラップを張るようにしましょう。このようにすると、酒の良い香りが逃げないのでおすすめです。

まとめ

熱燗というのはさまざまな料理に良く合う飲み方です。一般的には身体を温めるために冬などの寒い日に飲むことが多いですが、工夫次第で一年中楽しむことも可能です。冬なら定番のおでん、夏ならさっぱりと刺身など季節によってつまみを変える楽しみもあります。また、熱燗と一緒に食べることになるつまみそのものも、人それぞれ好みがあります。そのため、自分の飲み方に合ったつまみを見つけるのも良いでしょう。さまざまな組み合わせを試しながら、自分のお気に入りのものを見つけていく楽しみかたといえます。

熱燗は温めた温度によっても味が変わるものです。一般的には少し暖かい程度だと香りが引き立ち柔らかさが出て、温度が上がるごとに辛口になっていきます。多くの人は上燗や熱燗程度のやや熱めの温度を好みますが、それ以外の温度でも違う楽しみ方ができます。ここでも自分好みの温度や味を探す楽しみがあり、料理との相性を考えて温度を調整するのも良いでしょう。特に日本酒を飲みなれていない人には、人肌燗やぬる燗などの柔らかく飲みやすい温度もおすすめです。

このように熱燗は日本酒そのものの温度を調整したり、料理との相性を考えたりと多彩な組み合わせを楽しめるものです。色々なパターンを試してみて自分の好みにあった組み合わせを見つけてみてはいかがでしょうか。自分好みの組み合わせが見つかれば、より一層熱燗を楽しむこともできるでしょう。

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