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2019年04月22日公開 さまざまな種類がある日本酒!その理由は作り方にあった!

さまざまな種類がある日本酒!その理由は作り方にあった!

日本酒にはたくさんの銘柄があり、それぞれが独特の風味や香りを持っています。ただ、日本酒の原料となるのは米や水であり、風味と香りの違いは主に製造方法に秘密があるのです。蔵ごとのこだわりの製造方法がその味を決めていますので、作り方を知ることで、日本酒をより楽しめるようになるでしょう。そこで、日本酒の製造方法について詳しく紹介します。

日本酒ができる仕組み

日本酒の原料となるのは、米と米麹、水の3つです。この3つの原料をアルコール発酵させると日本酒になります。アルコール発酵というのは、糖分をアルコールに変化させ、炭酸ガスを発生させることです。しかしながら、日本酒の原料となる米には糖分が含まれていません。米はそれだけではアルコール発酵ができませんので、米を日本酒にするためには麹が必要です。それは、麹に含まれる酵素には、米のデンプンをブドウ糖に変える糖化という働きがあるからです。さらに、麹のもつ酵母の力により、糖分をアルコールに変えて炭酸ガスを発生させます。

糖化とアルコール発酵の2つの化学変化は、同じタンク内で同時に行われます。この技術は並行複醗酵と呼ばれるものであり、世界でもめずらしい醸造方法のひとつです。並行複醗酵をすることにより、糖化と醗酵がバランスよく進みます。さらに、並行複醗酵をすると、アルコール度数の高い醸造酒になるのも特徴です。そのほかにも、日本酒は低温発酵をしますので、酵母へのアルコールの作用が緩やかだといえるでしょう。6~15度の低温で醸造される日本酒は、酵母の醗酵力の持続が長いことから、アルコールの生産量が高まります。

基本的な日本酒の作り方1:原料処理

日本酒を作る第一段階となるのは原料処理であり、はじめに行うのが玄米の外側を削る「精米」です。玄米の外側にはビタミンやタンパク質、脂質が多く含まれています。これらを取り除かないことには、後の製造工程で酵母の働きを過剰に促進させてしまうのです。その結果、香りや味のバランスに影響を与えることがあります。そのため、精米は非常に重要な作業です。丁寧に精米することで質の高い日本酒のになりますので、精米には一般的に2日間がかけられます。

精米では摩擦の力によって玄米の外側を削りますので、精米されたばかりの米はかなりの熱を帯びているのが特徴です。水分も奪われていることから、不安定な状態であるといえるでしょう。不安定な米の状態では次の工程に進めませんので、「枯らし」と呼ばれる作業を行います。枯らしでは2~3週間の間、米を冷暗所で保管し、米の品温を下げ、米内部の水分を均一化させます。また、枯らしが終わった米は、表面に糠などが付着していることが多くなっています。そういった理由から、米を水洗いし、これらを取り除く作業を行います。これが「洗米」です。

洗米が終われば、白米を浸漬タンクに移して新しい水を加えます。その後、一定時間水に漬けることで水分を給水させる「浸漬」の作業を行います。浸漬時間は米の種類などによって異なりますので、使用目的によって浸漬時間を変えることがポイントとなります。その後、浸漬タンクから水を排出する「水切り」を行います。洗米から水切りまでにかかる期間は1日です。

さらに、水分を含んだ白米を蒸気で加熱する「蒸し」の工程に移ります。蒸しを行う目的は、麹菌の繁殖を容易にし、酵素の作用を受けやすくすることです。蒸した米は、使用目的に応じて麹用、酒母用、掛米用の3種類に分けられます。分けられた米は、使用目的ごとに「放冷」し、それぞれに適した温度まで下げることが重要です。蒸しから放冷までは1日かかります。

基本的な日本酒の作り方2:麹・酒母作り

日本酒の醸造工程で重要なのが「麹作り」です。麹は、麹用の米にモヤシと呼ばれる麹菌の胞子を均一に振りかけることで作られます。麹作りは蒸した米にカビを繁殖させる作業です。温度と湿度をきちんと調整した麹室に取り込み、カビを繁殖させます。麹作りで作られた麹菌は、繁殖すると熱を持つのが特徴です。そのため、蒸米を手でほぐす切り返しと呼ばれる作業によって、温度をコントロールします。麹の完成までには約2日かかることから、時間のかかる作業であるといえるでしょう。できあがった米麹は、酒母作りと醪作りの工程で使用されます。

アルコール醗酵に必要となる酵母を大量に培養するのが「酒母作り」です。酒母は白米から作られます。酒母作りは、蒸米と麹、水をタンクに投入することから始めます。その後の工程には2種類あり、ひとつめは、タンクに液体状の乳酸を加え、素早くタンク内を酸性にする方法です。これは、速醸系酒母と呼ばれています。一方で、乳酸菌を取り込んで繁殖させ、乳酸を得る方法は、生酛系酒母です。生酛系酒母は、顕微鏡などのなかった時代から行われてきた伝統的な手法としても知られています。これらに酵母を加えることで酒母ができあがるのです。酵母作りには、2~3週間程度かかります。

基本的な日本酒の作り方3:醪作り

醪(もろみ)作りは、「初添え」を仕込みの1~3時間前から始めます。酒母と麹、水をタンクに入れておき、そこに掛米と麹米を入れる作業です。この作業をしておくことで、眠っていた酵母を活性化させ、増殖させます。しかしながら、初添えの次の日には何も行う必要がありません。これは、酵母の増殖をじっと待つ「踊り」と呼ばれる工程です。踊りの翌日には、タンクに麹と掛米・麹米、水を投入する「仲添え」と呼ばれる作業を行います。仲添えの翌日に再び掛米・麹米、水を投入する「留添え」を行うのです。掛米・麹米、麹、水、酒母の投入は通常4日間で3回に分けて行います。そのため、3段仕込みという名がつけられました。

作られたばかりの酒母は適正な酸性に保たれているものの、大量の米や水が投入されると酸性が薄まってしまいます。その結果、ほかの微生物が繁殖しやすいといえます。そうならないように掛米・麹米、水を3回に分けて投入することで、酵母を他の微生物から守ります。3段仕込みが終わると、本格的な醗酵のスタートです。留添えの日を1日目と数え、醗酵の経過を確認しながら醗酵させます。2週間から1カ月近く醗酵させると醪の完成です。

基本的な日本酒の作り方4:瓶詰めまで

熟成した醪は液体部分と固形部分に分離させるために絞ります。これは「上槽」と呼ばれる工程です。上槽にはいくつかの方法があり、昔ながらの手法では、槽を使用して絞ります。袋吊りや、自動圧搾機の使用などもよく選ばれる方法です。上槽後の液体は、小さな固形物が浮遊し、うっすらと濁っています。固形物は、タンクの中で放置しておくと沈みますので、しばらくすると上の部分が澄んできます。澄んだ部分をタンク下部にある取り出し口から抽出するのが「滓引き」です。呑む穴と呼ばれる取り出し口には上呑と下呑の2つがあり、通常は上呑の部分から抽出します。上槽から滓引きまでは通常、1週間かかります。

滓引き後にも細かい固形物が残っています。これらを完全に除去するために行うのが「濾過」です。濾過には、固形物の除去だけでなく酒の脱色を防ぎ、香味を調整し、異臭を除去するといった目的もあります。濾過が終わると、「火入れ・貯蔵」の工程です。これは、殺菌や残存酵素を破壊するために行います。60~65℃の温度を30分ほど保つことで、酒内に残った酵素の働きを止めるのです。さらに、火落ち菌の殺菌といった役割も果たします。火落ち菌は上槽後に繁殖することが多く、酒内に入り込むことで、酒を白濁させることや、香味に異常を起こすことはめずらしくありません。そのため、この段階で殺菌しておくことが大切です。火入れが終わるとタンク内に貯蔵され、酒質がまろやかになります。濾過と火入れは1日で行いますが、貯蔵は酒により2週間から1年程度かかります。

ただ、貯蔵される酒の香味はタンクごとに異なるのも特徴です。品質を一定化させるためには「調合」をする必要があります。調合された酒は「割水」によって仕込み水が加えられ、アルコール度数が調整されるのです。割水後に発生する固形物は再び「濾過」されることで取り除かれます。濾過されると瓶詰され、瓶詰めの状態で再び「火入れ」をして完成です。調合から完成までは2日間を要します。

製造工程で変わる日本酒の種類

日本酒のなかで、2回の火入れを行わないのが「生酒」です。普通の日本酒であれば火入れによって深みが消えてしまうこともあります。その点、火入れをしない生酒は深みが残りますので、旨口になります。また、火入れをせず、菌が残っている状態であることから、瓶のなかで炭酸ガスが発生するのも特徴です。そのことにより、シュワシュワとした、はじけるような口当たりが楽しめます。生酒には清涼感をもった味わいがあり、さらりとした飲み口が魅力です。1回目には火入れを行い、2回目の火入れをしないものは生詰めと呼ばれています。1回目の火入れをせず、2回目のみ火入れをしたものは、生貯蔵です。どちらも1回は火入れをしていますが、火入れのタイミングが異なります。

火入れ後に貯蔵や熟成をせずに瓶詰めをした日本酒は「新酒」です。絞りたてを瓶詰していることからフレッシュな味わいが楽しめます。新酒は熟成途中のお酒ですので、まろやかさを引き出したいときには冷蔵庫で保存しましょう。上槽の工程で荒く絞り、沈殿物を残したままの日本酒は「にごり酒」といいます。にごり酒は、なめらかでとろりとした味わいが特徴です。にごり酒に残された沈殿物は酒粕になる部分ですので、ビタミンやタンパク質といった栄養が豊富に含まれています。

大吟醸・吟醸・本醸造の違いは?

日本酒には大吟醸、吟醸、本醸造といった名称があります。これらはの違いは、精米時に削る玄米の外側部分の量を示す精米歩合です。精米歩合が50%以下の日本酒は大吟醸と呼ばれ、60%の精米歩合であれば吟醸、70%以下の日本酒は本醸造といいます。精米歩合で分類される理由には、玄米の外側にあるタンパク質が日本酒を作る際に雑味を与えることが挙げられます。タンパク質をできるだけ削ると米は小さくなります。しかし、一粒の米を50%まで削るのには約50時間がかかるのです。米のタンパク質を削るほどおいしい日本酒ができるといわれていますが、それだけの手間とコストがかかるのです。そういった理由から、手間をかけて作られた大吟醸は高級酒として扱われています。

焼酎と日本酒の作り方は同じ?

日本を代表するお酒には焼酎もあります。日本酒と焼酎の違いは、作り方にあるといえるでしょう。日本酒は酵母の力で糖分をアルコール発酵させるため、醸造酒と呼ばれています。一方で、焼酎は醗酵後に加熱した蒸気を冷やすことで液体を抽出する蒸留酒です。蒸留することで不純物が取り除かれ、純度の高いアルコールができあがります。焼酎には2種類がありますが、焼酎乙類は単式蒸留機を使った蒸留です。焼酎甲類は連続式蒸留機を使って何度も蒸留を繰り返します。蒸留を複数回行うことで、無色透明のアルコールに仕上がるのです。

自宅で日本酒を作ることはできる?

おいしい日本酒を自宅で作りたいと考える人もいるでしょう。しかし、1953年に制定された酒税法により、自宅で日本酒を作ることは禁止されています。この法律は、日本酒に税金をかけ、徴収するために制定されました。酒税法によると、無許可でアルコール飲料を作ると法律違反となり、場合によっては逮捕されてしまうこともあります。ただ、1962年に酒税法が改正され、果実酒であれば自宅で作れるようになりました。それでも、日本酒を製造するには免許が必要です。免許を取得するには年間に6万リットルの日本酒を製造しなければいけません。1升瓶に換算すると約33000本の製造が求められますので、酒蔵のような大掛かりな設備がないと日本酒の製造はできないでしょう。

しかしながら、どぶろくの製造には法律で制定された特区があります。どぶろくというのは、醪を絞っただけの酒で、濾過をしないのが特徴です。どぶろく特区というのは地域経済の活性化を目的に導入されました。どぶろく特区では、自家製のどぶろく作りが許可されています。ただし、特区であっても、どぶろくを作るためには申請し、免許を取らなければいけません。誰でも免許が取得できるわけではなく、取得要件が定められています。米農家や民宿を経営している場合には、免許が取りやすいといえるでしょう。だた、個人がどぶろく作りの免許を取得するのは非常に困難です。

まとめ

日本酒はいくつもの工程を経て作られるお酒です。さまざまな作り方があり、作り方によって個性が出るともいえるでしょう。国内には非常にたくさんの酒蔵があり、それぞれが独自の製法で日本酒を製造しています。そのため、日本酒を味わうと酒蔵のこだわりが感じられるのです。さまざまな日本酒を飲み比べ、自分好みの日本酒を見つけてみてはいかがでしょうか。

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