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2019年04月05日公開 日本酒を原酒で味わう!強い香りと旨味を楽しもう

日本酒を原酒で味わう!強い香りと旨味を楽しもう

日本酒の中でも「原酒」と呼ばれるものがあります。飲み比べてみると分かりますが、原酒は、一般的な日本酒と比べると一味違う美味しさがあるのです。そこで、この記事では、原酒について詳しく解説していきます。原酒の特徴や美味しい時期、味わい方などについて解説していくので、日本酒の好きな人はぜひチェックしてみてください。

日本酒のアルコール度数は高い

日本酒は、醸造酒の中ではもっともアルコール度数が高いものになります。どれくらい高いかというと、もっとも高いもので約20度です。これは、もろみを絞った段階でのアルコール分となります。このアルコール度数を高めるためには、アルコールを生成するための糖分が大量に必要です。しかし、糖分が高すぎると酵母が死んでしまいます。そのため、うまく発酵が進まなくなってしまうのです。

ではどうするかというと、日本酒は糖化と発酵を同時進行で行います。麹の力ででんぷんを少しずつブドウ糖に変える糖化と、ブドウ糖をアルコールに変える発酵を同時にするのです。これは、「並行複発酵」と呼ばれています。たとえば、ビールでは途中で糖化を止める「単行複発酵」という方法をとっているのです。また、ワインは「単発酵」であり、もともとブドウに含まれる糖だけを利用する方法をとっています。日本酒を作るときの「並行複発酵」は、これらの方法よりもアルコール度数が高くなるという特徴があるのです。これらのことから、出荷前の状態ではアルコール度数が高くなります。

水を加えずに出荷する日本酒が原酒

原酒とは、簡単に言えば「水を加えずに出荷する日本酒」のことです。つまり、一般的に言われている日本酒というのは、出荷するときに割水を加えていることになります。日本酒はアルコール度数がとても高いため、水を入れることで、アルコール度数を15度くらいまで下げるのです。また、こうすることによって、日本酒が持つ香りや味わいなどの微調整をするという目的もあります。アルコール度数は15度くらいが目安となりますが、どれだけの水を加えるかは、それぞれの蔵やお酒によって変わってくるのが一般的です。こうしたことも要因の一つとなって、さまざまな味や風味を持つ日本酒が生まれるのです。

しかし、原酒は違います。割水を加えずに出荷する日本酒なので、アルコール度数は20度前後と高めになっているのが特徴です。水を入れないので、その分、味はとても濃厚だと言えます。また、アルコール度数がとても高いため、人によっては「強すぎる」と感じるかもしれません。しかし、しっかりとした味を感じたい人にとっては、ぴったりだと言えるでしょう。この原酒ですが、ラベルに「無加水」と書かれているものも原酒になります。気になる人は、ぜひ探してみてください。

原酒の味や香りを楽しむ方法は?

原酒の味や香りを楽しむには、ちょっとしたコツが必要です。まず、すでに紹介したように、原酒はとても味の濃いお酒です。純粋な日本酒であるため、しっかりとした香りやコクが感じられるのが特徴のお酒になります。飲んでみると、舌に味がダイレクトに伝わるのを感じられることでしょう。そのため、飲み方の方法としては、ロックやカクテルにするのがおすすめです。日本酒の味が口の中にしっかり残るのを楽しむことができるでしょう。また、原酒はアルコール度数が高いため、ロックやカクテルにすることでまろやかさが加わって飲みやすくなるというメリットもあります。

原酒は、冷やして飲むという方法もいいでしょう。アルコール度数が高いゆえに、冷やして飲んでも香りを感じることができるのです。冷たくして飲んだ方が口あたりがよく飲みやすくなりますし、香りや味を楽しむことができるというメリットもあります。「原酒はアルコール度数が高すぎて、飲み方がよく分からない」という人もいるかもしれません。しかし、そのアルコール度数の高さを活かした飲み方が、原酒を楽しむコツなのです。

火も水も一切加えない生原酒

「生原酒」というものがあります。一般的に、日本酒を醸造する工程には、搾りと貯蔵の間、そして貯蔵と出荷の間の2回、火入れ(加熱)をするタイミングがあるのです。この火入れというのは、殺菌と余分な発酵を止めるためのもので、60~65度の低温で行うとされています。一般的な日本酒では「2回火入れ」と言って、2回とも火入れをするのが通常です。ただ、この火入れをするタイミングを変えることによって、出来上がるものが異なります。そして、それぞれ名前が付いているのです。たとえば、搾りと貯蔵の間のみ火入れをするものを「ひやおろし」や「生詰酒(なまづめしゅ)」と呼んでいます。また、貯蔵と出荷の間のみ火入れをするものを「生貯蔵酒」または「生貯(なまちょ)」と言い、一度も火入れをしないものを「生酒」と呼んでいます。

生原酒は、その名前のとおり原酒の中で一度も火入れを行わないものである「生酒」と、「原酒」が合わさったものなので「生原酒」となります。生酒は、品質の変化が早いのが特徴です。そのため、「いつ飲んでも美味しい」とは必ずしも言えないお酒になります。ただ、美味しいタイミングで飲めば話は別です。生酒ならではのフレッシュな味わいと、原酒ならではの深く豊かな味わいを同時に味わうことができる、最高のお酒となります。

原酒を飲むならいつがいい?

原酒を飲むには最適な時期というものがあります。というのも、日本酒は秋から冬にかけて仕込み、搾りの作業を行った後一度火入れをするという製造工程の特徴があるからです。そのため、フレッシュな味わいの搾りたてを味わいたいと思うならば、生原酒が出回る11月から翌年3月が飲み頃と言えるでしょう。実際、その頃になると、よりどりみどりの生原酒を目にすることができるようになります。

その中でも、あらばしり原酒は、搾りの作業が始まる11月ごろが飲み頃と言えるでしょう。「あらばしり」というのは、搾り始めに出る、少しにごったお酒のことです。辛口で、香り豊かなうま味を感じられるのが特徴の原酒となります。アルコール度数は20度近くある強いお酒なので、ロックか、もしくは冷やして飲むのがいいでしょう。また、熟成した深い味わいの原酒が好みの人は、「ひやおろし」が出る夏の終わりから秋もおすすめと言えます。「ひやおろし」は、貯蔵前のみ火入れを行い、軽く熟成させながら夏を越させたお酒で、瓶詰め前に火入れをしないものです。熟成することにより、まろやかな味わいが出て、全体的にちょうどよくなじんだお酒になっています。

まとめ

原酒は、日本酒の香りと旨味がストレートに感じることのできるお酒と言えます。アルコール度数が高く、味やコクも強いため、飲み方を間違えてしまうと「苦手」だと感じてしまうかもしれません。しかし、ロックやカクテルにすることで美味しく飲めますし、冷やすことで飲みやすくもなります。アルコール度数が高いからこそ、味がしっかりとしているとも言えるでしょう。そのため、氷などが溶けてもあまり薄まることがなく、長く美味しさを味わえるのです。

「原酒はアルコール度数が高くてキツい」と感じる人は、こういった工夫することで、飲みやすくすることができます。また、美味しく飲むこともできます。原酒は、日本酒本来の美味しさを味わうことのできるお酒です。せっかくなので、ぜひ飲み方を工夫して、一度飲んでみてください。きっと美味しく飲むことができるでしょう。また、種類も色々出ているので、きっと自分の好みに合った原酒が見つかるはずです。

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