
日本酒が好きな人はアルコールに強いという印象を持つ人は多いでしょう。実際に、日本酒のアルコール度数は他のお酒と比べると高い部類に入ります。それでは、日本酒のアルコール度数は具体的にはどのくらいなのでしょうか。お酒が弱い人でも楽しんで飲むことのできる日本酒があるのかどうかなども含めて解説をしていきます。
日本酒は他のお酒と比べてアルコール度数が高い?低い?
アルコール度数とは?日本酒の定義
日本酒のアルコール度数が22度未満のワケ
昔の酒税法の名残!15?16度の日本酒が多いのはなぜ?
お酒が弱い人も楽しめる!低アルコール度数の日本酒
和らぎ水で二日酔い防止!アルコール度数を下げる飲み方
まとめ
日本酒と他のお酒で、アルコール度数を比較してみましょう。まず、日本酒のアルコール度数は、流通している中では15度前後のものが多くみられます。ビールは5度前後のものが多く、全体的には4~8度あたりです。また、ワインは15度前後のものが多く、赤ワインは11~15度、白ワインが7~15度となっています。日本酒よりもアルコール度数の高いお酒では、焼酎が20~25度のものが多く見られます。ウイスキーは40度前後のものが多く、全体では40~60度前後です。
アルコールは、醸造酒と蒸留酒の2種類に分類することができます。醸造酒とは、酵母を原料にしてアルコール発酵したお酒のことです。蒸留酒は、醸造酒を蒸留してできたお酒です。日本酒、ビール、ワインが醸造酒として分類されるものです。焼酎やウイスキーは、蒸留酒として分類されます。日本酒は、醸造酒の中ではアルコール度数の高いお酒といえます。
日本酒の定義については、酒税法によって定められています。酒税法第3条第7号によると、アルコール度数が22度未満のもののうち、次の3種類のものとされています。まずは、米・米こうじ・水を原料として発酵させて、こしたものです。次に、米・米こうじ・水及び清酒かす、その他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたものです。3つ目として、清酒に清酒かすを加えて、こしたものも清酒として定義されています。また、アルコール度数が22度を超えたものは、日本酒と同じ方法で造られたものであっても雑酒やリキュールとして分類されます。
お酒を造る際に、酵母の活動によって、アルコール度数は22度未満に収まります。発酵していくなかで、アルコール度数が10~14度あたりまでは酵母も活発に活動します。しかし、酵母には高濃度のアルコールに弱いという特徴があるのです。そのため、12度あたりから酵母は少しずつ死んでしまい、15度を超えると自分で作りだしたアルコールによって死滅してしまい、活動が鈍くなります。特に18度を超えたあたりになると活動は鈍り、結果的に原酒の状態で20度あたりに収まっていくのです。
醸造酒では、アルコール度数は20度前後が限界です。そのため、アルコール度数をそれ以上にする場合には、蒸留を行います。蒸留とは、混合物である液体に熱を加えて蒸発させたあと、冷やしてもう一度液体に戻すことをいいます。水の沸点は100度ですが、アルコールの沸点は78度です。そのため、醸造酒に熱を加えるとアルコールが先に蒸発します。78~82度で蒸留を行えば、水は沸騰せずに残るので高濃度のアルコール液を抽出することができるのです。
日本酒は、アルコール度数が15~16度のものが多く流通しています。その理由として、まずは2006年以前の酒税法の存在が挙げられます。2006年以前の酒税法では、酒税はアルコール度数によって決められていました。アルコール度数が16度を超えると、酒税は1度上がるたびに加算されるものだったのです。そのため、酒税が加算されない範囲の度数である15~16度のものが多く生産されることとなりました。2019年現在でも、その名残で15~16度の日本酒が多くなっているのです。
アルコールに弱い酵母が死んでしまうと、酵母の体内にあったアミノ酸や硫黄化合物が放出されてしまい、香味も悪くなってしまいます。また、純粋なアルコールでは、度数が高まるごとに刺激が強くなります。一方、度数が低いと刺激はないものの、薄いと感じられることがほとんどでしょう。そのため、味わいの面でも、酵母が鈍くならない15~16度の日本酒はバランスが整っていて飲みやすいと考えられているのです。
日本酒は、お酒が強い人が飲むものだというイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、お酒が弱い人でも楽しめる日本酒もあるのです。アルコール度数が15~16度のものが多く流通している日本酒ですが、中にはアルコール度数が8~10度程度のものも市販されています。低アルコール度数の日本酒は、日本酒に興味があってもアルコールに弱いために飲むことを諦めていた人にとってもおすすめのものです。特徴としては、フルーティーな味わいのものが多く見られます。口当たりは、白ワインのようにも感じられますが、日本酒独特のやわらかな酔い心地を味わうことができるのです。
また、発泡性の低アルコール日本酒も市販されています。炭酸によって口当たりも軽やかになっており、味もまるで果実のような甘みに加えて爽やかな酸味も感じられます。炭酸の刺激は、気分をリフレッシュさせてくれる効果も期待できるでしょう。低アルコール日本酒だけでなく、アルコール度数が15~16度のものでも飲みやすくすることができます。ソーダと日本酒を割ったハイボールにしても、アルコールを薄めることができます。そのほか、氷に注いでロックにして飲むのも、飲みやすくなっておすすめです。
お酒を飲むうえで心配なことの1つに、二日酔いが挙げられます。翌日にお酒が残ってしまうと、せっかくの楽しいお酒の場が台無しになってしまうこともあるでしょう。そこで、二日酔いを防止するために役立つ日本酒の飲み方を紹介します。まず大事なのは、和らぎ水を忘れないことです。洋酒でも、飲食店などでアルコール度数の高いお酒を飲む際に「チェイサー」を一緒に頼むことがあります。チェイサーとは、強いお酒と一緒に飲むノンアルコール飲料や低アルコール飲料のことをいいます。そして、チェイサーと同じように、日本酒を飲む際に一緒に飲む水のことを和らぎ水というのです。和らぎ水には、体内におけるアルコール濃度を下げ、体内の水分を保持して脱水症状を防ぐなどの効果が期待できます。
アルコール分は、ほとんどが肝臓の働きによって分解されます。そして、肝臓でアルコールを分解する際には、たんぱく質やビタミンが必要となるのです。そのため、お酒を飲むときに、たんぱく質やビタミンを補うことのできるつまみを一緒に食べると肝臓への負担も軽減できて効果的です。おすすめのつまみとして、湯豆腐や冷奴、白身魚や鳥の唐揚げ、サラダや豚の角煮などが挙げられます。また、刺身なども効果的です。「酒の肴」は、肝臓の負担を少なくするためにも必要なものといえます。
日本酒は、お酒が強い人だけが楽しめるものではありません。低アルコールの商品も市販されており、お酒に弱い人でも日本酒を楽しむことができます。アルコール度数の高いものでも、ロックやハイボールなど、工夫次第で度数も低くすることが可能です。しかし、流通している日本酒の多くはアルコール度数が高いものです。そのため、日本酒と上手に付き合っていくためには、飲み方や食事なども一緒に考えていく必要があります。二日酔いや悪酔いをしないためにも、和らぎ水を合間に飲むことを忘れないようにしましょう。和らぎ水は、心地よいほろ酔いの時間を長く保つこともできるので、楽しく飲むための助けにもなります。そして、日本酒とともに、おつまみの種類にも気を配り、たんぱく質やビタミンを含んだ食材で肝臓の働きを良くすることも大切です。
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