
あっという間に3月も終盤。もうチャンピオンシップ(以下、CS)を嫌でも意識する季節になってきました。
皆さんご存知の通り、今シーズンは東地区も西地区も激戦になっております。東地区は3月23日現在で宇都宮ブレックスが「M13」。西地区は琉球ゴールデンキングスが「M11」で、この2チームはほぼCS進出は確実ですが、2位以下はまだまだ読めない状況かなと思います。特に東地区の3位から7位までは僅か5ゲーム差となっており、これからの直接対決や上位との対戦で全てが入れ替わる可能性もあるわけです。今後どうなるのか?
本当に目が離せませんね。
ということで、今回は1つのチームをクローズアップしたいと思います。
今回のチームは「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」です。現在(3月23日現在)、26勝18敗で西地区の4位。ワイルドカード4位。西地区3位の大阪エヴェッサとは1ゲーム差となってます。ずっとここまで3位を維持していましたが、ここ数ゲームは大阪エヴェッサの状態も良くなり順位の入れ替わりがありました。
名古屋は、今シーズンかなりの補強に成功し良いスタートを切りました。ただ、Bリーグ開幕前の「三菱電機」時代の名古屋は何度となく良いチームを作り、シーズン前の評判が良かったことがありましたが、なかなか優勝という場所までは行けなかったという印象を持っています。それこそ、良いところまで行き、そこで力尽きてしまったり、途中で負けてしまったりとそんな印象があります。もちろん僕も現役時代に何度も対戦し負けたこともありますし、素晴らしいタレントも揃っているチームで苦労したチームでした。外国籍選手のレベルも高く毎年驚異的な選手ばかりでした。では、なぜ今まで勝てなかったのか?そこに行き着きます。その原因が何かというのを今も模索しているとは思うのですが、チームカラーというものはそう簡単に変えられることではありません。かなりのリスクを背負い改革していかなければ変えることは出来ないと思っています。
そこで今シーズンの名古屋は齋藤拓実選手と狩野祐介選手を滋賀レイクスターズから獲得し、ジェフ・エアーズ選手とレオ・ライオンズ選手も獲得。アドバイザーには日本で優勝経験もあるドナルド・ベック氏も招聘。これはかなりの覚悟を持った改革だと感じています。なぜなら、今まではこのぐらいの大胆な改革をあまりしてこなかったからです。元々企業チームだったこともあり、資金面ではあまり苦労をしているようには感じなかったのにここまでの補強をしてきませんでした。今シーズンはその今までの事を覆すような動きからかなりの覚悟と決意をクラブから感じましたね。だからこそ、今シーズンは勝負の年なのではないかと思っています。
ここまでずっとCS進出ラインの3位を維持していましたが、4位に転落。ここから真価が問われる時だと僕は感じています。今まで名古屋を牽引してきた梶山HCも全てを懸けていると感じるし、ファンの皆さんもスポンサーの皆さんも相当な期待をしていると思います。なので、ここで今までのカラーを一新するチャンスが目の前にあるのだと思いますね。そのキッカケを作ったのは齋藤選手だったかもしれませんが、支えてきたのは笹山選手であり中東選手であり、安藤選手、張本選手といった名古屋の今ままでを築いてきた選手の力があってこそだと思います。だから、ここからの重要な連戦は彼らの頑張りがチームを変えるのではないかと強く感じていますし、期待をしています。
プレイ面ではというと、アルバルク東京戦に連勝しそのまま波に乗るかと思いましたが、今シーズンは他チームもモチベーションが高く、なかなか厳しい戦いになっています。特にその後の大阪エヴェッサ戦との直接対決での連敗は痛かったとは思いますが、ここですよね。ここぞというときの勝負強さが今の名古屋には必要で、このプレッシャーに打ち勝たなくてはなりません。数字だけを見ればこの大阪エヴェッサとの連戦では、リバウンドに大きな差が見られ、ここが今後のキーポイントになるかもしれません。トータルのリバウンド数も大阪に負けているのですが、特にオフェンスリバウンドを大阪に多く取られているんですよね。この原因としては、ショットセレクションが悪い時が多くチームメイトがオフェンスリバウンドに飛び込めない。または、外国籍選手のアウトサイドからの攻めが多く、シュート時に日本人選手しかリング近辺にいない状況がある。このあたりかなと予想します。確かに、エアーズ選手やライオンズ選手がアウトサイドから打つ機会も多く見られるし、そのシュートがチームとして良いショットだったかは分かりませんが、オフェンスリバウンドに絡めていないということは、少しインサイドにダイブするプレイや、流れを作るシステムを活用しても良いようにも感じます。日本人選手では張本選手や安藤選手もサイズがあるのでオフェンスリバウンドに絡めるチャンスもあるとは思うのですが、ここの幅を広げることが出来れば少しチームのリズムも変わってくるのかもしれませんね。この大阪での連戦のオフェンスリバウンドの数字を見ると、大阪は13本と18本で、名古屋は3本と9本。合計で31本と12本でかなりの差があります。この試合だけではなく、今シーズンのオフェンスリバウンド数を見てみても他チームと比べて少ないことが分かります。
なのでここが、今シーズン名古屋が今までのカラーから抜け出し、1ランク上のチームへと変貌を遂げられる近道ではないかと思います。
しかし、オフェンスリバウンドというものを試合の中で実行することはフィジカル的に本当に辛いことです。息が上がっていても飛び込み、取れなかったら全速力でディフェンスに戻らなくてはなりません。楽をしようと思えばオフェンスリバウンドに飛び込む必要はないのですが、それではチームは機能しないかもしれません。オフェンスリバウンドに飛び込むことは、たとえ取れなくても相手にファーストブレイクを出させないようにするためには、本当に必要なことなんですよね。簡単に相手にアウトレットパスを出させないということは、ファーストブレイクを出させないことでもあり、自分たちが余裕を持って戻れるようにする重要なスキルでもあるのです。
「リバウンドを制する者はゲームを制す」という有名な言葉がありますが、これは本当のことですね。リバウンドに絡める選手も多い名古屋、誰がこの縁の下の力持ちという役割を担うのか?今シーズンの重要な時期にとても必要なことですね。ベック氏もオフェンスリバウンドには厳しいコーチでしたし、ここの問題は気付いているとは思いますが、もう一度大阪エヴェッサとの直接対決がホームで残っているので、ここが本当の勝負になりそうですね。ここで勝ち今までの殻を破るのか、また同じ道を歩くのか。かなり興味深い連戦となりそうです。ですので、Bリーグファンの皆さんもこの連戦には注目して欲しいと思います。
今回は、あくまで僕の私観から話をしましたが全てが正しいわけではありませんのでご理解ください。次回は違うチームにクローズアップしたいと思います!CSへ向けてまだまだ激戦が続きますので、皆さんお楽しみに!!!
渡邉拓馬プロフィール:福島県福島市出身。1978年10月7日生まれ。
元バスケットボール日本代表で、「3×3」(スリーバイスリー)のプロバスケットボールプレイヤーとしても活躍するなど、全国でバスケ普及活動を実施中!!
写真提供:©B.LEAGUE
2021年6月4日公開
実は両チームのHCは僕と同じ世代。千葉ジェッツの大野HCは僕の1つ上で高校時代から試合ではマッチアップし、大学とプロでは選抜チームや日本代表で互いに切磋琢磨してきました。宇都宮ブレックスの安齋HCとは同郷であり実家が歩いて5分ほどにある関係で、小学校から大学までは常に同じチームでした。
2021年4月27日公開
川崎ブレイブサンダースは天皇杯を制し、今一番優勝に近いチームと言っても過言ではないでしょう。もちろんこれまでのリーグ戦の成績は宇都宮ブレックスが上であり、勝率でも琉球ゴールデンキングスが上です。それでも、優勝候補に挙げられる理由としては沢山の理由があると思います。
2021年2月25日公開
今回、僕が注目したのは富山グラウジーズの岡田侑大選手です。番組内でも話しましたが、今季東地区を混戦にしたのはこの岡田選手が所属する富山グラウジーズだと思っています。
2021年2月3日公開
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2020年12月24日公開
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2020年11月30日公開
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