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2021年3月2日公開 ライジングゼファー福岡ペップHCが考える、プロチームが担う若手育成

若手選手であっても大事な場面を経験させたい

スペイン出身のペップHC。母国だけでなくアメリカ、カナダ、バーレーンなど様々な国でのコーチ経験を持つ

 

2月21日の越谷アルファーズ×ライジングゼファー福岡のゲーム2。ゲーム1で大敗を喫した福岡は、序盤から持ち味である強度の高いディフェンスで流れをつかもうとしましたが、越谷のオフェンスはそれを上回る精度でした。

「選手全員が、最初から最後までハードに戦う姿勢を見せてくれましたが、越谷はその上を行くチームでした。ただ、特に若い選手たちがリーグ2位の勝率を誇るチームに対していいプレーができたというのは大きなプラス材料です。今後の成長にもすごく期待できると思います

ジョゼップ・クラロス・カナルス(以下ペップ)HCが試合後の記者会見でこのように話したとおり、福岡は試合の序盤から、菅野正樹選手(20歳)、植松義也選手(22歳)、小川麻斗選手(19歳)ら若手選手を積極的に投入しました。

彼らの起用は、主力の故障によるところも大きかったはずです。しかし、ペップHCは会見において、そのようなチーム事情と異なる思惑を強調しました。

「Bリーグでは、若手選手が試合に出られる機会はそれほど多くありません。その多くが大差で勝負が決まった時間帯です。しかし私は、経験の少ない若手選手であっても大事な場面で気持ちを込めて戦わなければならないと思っているし、彼らを成長させたいと考えています。昨シーズン、特別指定選手としてチームに加入した平良(彰吾)も、そのような大事な場面で起用した結果、今季はすごくいい活躍をしてくれています(※平良選手は2月24日にインジュアリーリスト入り)。

今日の試合については、2クォーターの大事な時間帯で若手を起用した結果3回連続でミスが起きたことは非常にダメージが大きかったですが、それでも若い子たちを信じて成長させることをチームとしてやり続けなければならないと考えています」

地元・福岡出身の小川麻斗(写真右=日体大1年)はこの試合で19分出場。2/28のFE名古屋戦は先発で36分プレーした

 

思えばペップHC、秋田ノーザンハピネッツHC時代は、当時ルーキーだった中山拓哉選手を平均24分起用していました。中山選手はその年のB2スティール王に輝き、B1に昇格した翌シーズンも連続でこれを獲得。現在は26歳ながらチームを代表する選手として活躍しています。

さらに遡ってみると、NBLカナダ(カナダプロリーグ)のハリファックス・レインメンHC時代には、明治大の4年生だった安藤誓哉選手を先発ポイントガードとして平均30分近く起用していた記録も。

ペップHCの「若手を育てたい」という思いは、これまでのキャリアの中でもしっかり発揮されてきたものなのです。

プレータイムが少ない日本人ビッグマンの行く先を考える

「プロでプレーする」という明確な意志でチャンスを引き寄せた植松義也(ブロックに跳ぶ白の8番)

 

話を試合に戻します。この日、筆者が観戦を楽しみにしていたプレーヤーの一人が、序盤から投入された一人の植松選手でした。

Bリーグ主催のトライアウト「B.DREAMプロジェクト」を経て福岡に加入した植松選手は、明治大学は主にインサイドでプレーする選手。しかし「プロとしてやるなら、このサイズ(190センチ90キロ)だと絶対に3番ができないといけない」との思いから、部と掛け持ちでスキルトレーニングに励んでいました。福岡では念願の3番プレーヤーとして起用されており、この日もハーフコートの高い位置からプレッシャーディフェンスをしかけ、積極的に3ポイントを放ちました。

「まだ3番としての経験は浅いですが、彼をどのように評価していますか?」とペップHCに尋ねると、話題は日本人ビッグマンの将来へと移っていきました。

「彼の将来を考えたとき、日本代表選手のラインナップで考えると、4、5番でプレーするにはサイズが足りません。

B1、B2はもちろん、B3も外国籍選手が3人いるクラブがほとんど。3人全員がインサイドの選手で、1人がケガをしても残りの2選手が40分近くプレーするスタイルをとっているチームが多い現状を踏まえると、日本人の大型選手がそこに分け入るのは難しいでしょう。若い日本人ビッグマンに4、5番でプレーさせ続けると、プレータイムをもらえないキャリアを作ってしまうことになります。

植松は3番で出るということを理解し、練習にしっかり励んで、スリーポイントも多少入るようになってきています。他の選手ができないことができている部分もあります。その成長を止めないためにも、チームがプレータイムを与えることが非常に重要です。信じて起用するのです。明日すごくうまくなる保証はないけれど、将来的に素晴らしい選手になれると信じています。

(福岡は)近い将来、180センチ台の2番プレーヤーに大きい日本人選手をぶつけるようなラインナップになってくると思います。大きな選手たちを成長させることが大事なのです」

即戦力としてプレーするか、ベンチやチーム練習の中で学ぶか。
先を見据えてポジションアップすべきか、チームで求められるインサイドに徹するか。

若い選手たちが思い悩む上記のような問いに対し、ペップHC率いる福岡は一つの答えを出し、彼らの未来を育もうとしています。

文:青木美帆
写真:🄫B.LEAGUE

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「うちはスカウティングされづらいのでは…」CSに向けて川崎ブレイブサンダース佐藤賢次HCが話す理由

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2021年5月11日公開

CSに向け、非常にいい形でレギュラーシーズンを終えたチームの一つが、川崎ブレイブサンダースです。千葉、宇都宮、A東京、SR渋谷に7戦全勝してRSを締めくくり、ケガ人が全員カムバックした状態でCSに突入する予定の川崎。シーズン序盤こそ、外国籍選手のケガや新システムの定着に苦戦しましたが、終盤に見せたチームバスケットの完成度の高さは、対戦チームがこぞって賞賛するものでした。

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