
200センチ105キロの体格を生かし、インサイドで奮戦を続けた平岩
12月に閉幕した全日本大学選手権(インカレ)をもって大学バスケ生活を終え、休む間もなくBリーグへの挑戦を決めた大学4年生を紹介する「新世界への助走」。
第四回は、アルバルク東京に活躍の場を移した、東海大の平岩玄選手です。
2019年のシーズンは、平岩だけでなく東海大の選手全員にとって苦しいものとなった。
前年に、関東大学リーグ戦とインカレを制する華々しい成績を収めた。主力がほぼ残った今季は、それを上回る成績を期待されていたが、春の関東学生選手権と秋のリーグ戦で、ともに6位……。大一番となったインカレ準々決勝・専修大戦は、序盤から「強い東海大」を思い出させる戦いぶりだったが、終盤に流れを奪われ、敗れた。
勝てないあせりは、チーム内の不和を招いた。泥沼状態に陥ったリーグ戦中、選手たちは何度も何度もミーティングを重ねたが、答えはなかなか出なかった。
平岩自身にとっても、葛藤の多いシーズンだった。
インカレ後は特別指定選手としてアルバルク東京に帯同し、春はU22日本代表、夏はU24日本代表として活動。大学を離れてのプレーは、可能性を広げるよき機会となった一方で、広がりすぎた可能性は、平岩に自らの本質を見失わせた。
「『自分らしさって何だろう』ってずいぶん迷って、チームにも迷惑をかけました」。平岩はこう振り返るが、最後はインサイドでのハードワークで、仲間たちを助けた。
「バラバラになった時期もあったけれど、最後はみんながチームのことを愛していたし、このチームで勝ちたいと思ってくれていたと思います。結果が出なかったことは本当に悔しいけれど、4年間の最後に、こうやってチームとして戦えたことは本当によかったです」
インカレはプレーだけでなく、最上級生としての精神的なサポートも果たした
インカレ後に進路がリリースされた他の4年生と異なり、平岩のアルバルク入りの報は11月と早かった。学生最後の大会の前に進路が発表されたことで、平岩には想像以上のプレッシャーを抱えながら、大会までの日々を過ごしていた。
「大学4年間が終わったことを受けて、思うことはありますか?」。ある記者がそう尋ねると、「次のステージでやらなければいけないことが大きすぎて…。だから、本音を言うと、このまま止まっていたいし、怖さもあるんです」と胸の内を明かし、涙をあふれさせた。
「みんな、(アルバルクでプレーするなんて)絶対無理って思っていますから」。
今季の平岩のパフォーマンスは、昨季までと比べて極端に精彩を欠いていた。もしかしたら平岩は、”いわれのない悪意”によって心身のバランスを崩していたのかもしれない。この言葉を聞き、ふと思った。
あくまで仮説で、本人に確認したわけではない。ただ、もしそうであったとしても、平岩を選んだのは、大学1年生のころから平岩に目をかけ、ことあるごとに励ましの言葉を送った、アルバルク東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ。名前も顔も知らぬ彼らではない。
アルバルクではまだまだ修行の身。試合後には笹倉怜寿、小酒部泰暉と共にワークアウトに励む
1月5日の千葉戦で、平岩と久しぶりに話をした。「インカレのときは『怖い』とか言ってましたけど、楽しいっす」と照れ臭そうに笑う姿に、充実した日々をにじませていた。
平岩がアルバルクで目指すのは、「スモールセンター」というスタイルだ。
パヴィチェヴィッチヘッドコーチがらロールモデルとして提示されたのは、ユーロリーグで活躍するカール・ハインズ(CSKAモスクワ)。「自分と同じ200センチだけど、ユーロリーグで4回くらい優勝しています。映像を見てみたら、合わせ方とかが自分とすごい似ていて。技術もすごく高いし、小さいからこそ色んなことを考えながらプレーしているのがよくわかる選手です」。
現状、Bリーグでプレーする日本人センターのうち、プレータイムを獲得している選手はわずか。険しい道であることは間違いないが、プロバスケットボール選手として、挑戦し続ける姿を見せてもらいたい。
文=青木美帆
写真=B.LEAGUE、青木美帆
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