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2019年09月13日公開 苦戦のW杯を終え、大河チェアマンが見据えるBリーグの今後

苦戦のW杯を終え、大河チェアマンが見据えるBリーグの今後

日本代表が1次ラウンドを戦った上海東方体育中心(shanghai oriental sports center)。日本のファンも多く応援に駆け付けた


13年ぶりの夢舞台は、想像以上の痛烈さで”日本バスケ”を叩きのめしました。

8月31日に中国で開幕したワールドカップ。男子日本代表は1次ラウンド予選リーグ3試合と順位決定ラウンド2試合の計5試合を戦い、そのすべてに敗れ、31位で大会を終えました。

八村塁選手、渡邊雄太選手、ニック・ファジーカス選手という3人の世界レベルを知る選手が揃い、大会前の親善試合も軒並み善戦。「史上最強」の呼び声のとおり、今だかつてない期待感を抱かせたアカツキファイブでしたが、世界の壁はそれ以上に高いものでした。

私は現地で取材活動を行っていましたが、フィジカル、パス、シュート、判断力、戦術と、ありとあらゆるもののレベルが世界基準に追いついていないことを痛感させられました。言うまでもありませんが、実際に戦っている選手たちは、それを数十倍も数百倍も感じたことでしょう。試合後、ミックスゾーンに現れた選手たちの呆然とした表情が忘れられません。

「日常」を力に変えるため、Bリーグができること

苦戦のW杯を終え、大河チェアマンが見据えるBリーグの今後

「我々のスローガンは『BREAK THE BORDER』。こんなことにめげず、再度世界の壁を登り、ブレイクできるようにしたいです」と大河チェアマン(写真はアワードショーのもの)


途中離脱した八村選手を除く選手・関係者一同は、10日夜の飛行機で帰国。その後ほどなくして羽田空港内で取材対応が行われました。

東野智弥技術委員長、フリオ・ラマスヘッドコーチ、篠山竜青・渡邊雄太の両キャプテンが出席した記者会見で、今後の育成・強化方針を問われた東野技術委員長はこう言いました。

「日常を世界基準にすることです。5連敗という結果を踏まえて何をすべきかを、我々や今回のメンバーだけでなく、すべての選手たちに考えてもらいたいです」

今回のメンバー12名のうち、八村選手、渡邊選手以外は全員Bリーグ所属。東野技術委員長が言う「日常」は、ひいてはBリーグです。馬場雄大選手、ファジーカス選手を除くBの代表たちが軒並み振るわなかった事実を受けてか、会見後にはイレギュラーに大河正明・Bリーグチェアマンの取材時間が設けられました。

この取材の中で大河チェアマンは、Bリーグが代表強化によりいっそう寄り添うためのアイディアをいくつかコメントしています。

●世界のトレンドに即したオンザコートルールの改変
「Bリーグでは外国籍選手のポジションが4.5番中心で、彼らのポストアップでオフェンスを組み立てているクラブがほとんど。その中で、千葉、アルバルク、宇都宮、琉球といった強豪クラブはポストアップからの得点が少ない。この事実が示唆するものは大きいと考えています。また、代表選手たちが挙げているフィジカルの課題を克服するためには、ガードポジションに外国籍選手を投入し、彼らのフィジカルに慣れていく必要もあると思います。こういったことを考え、2020-21シーズンからのレギュレーション改正を目指し、議論を重ねています」

●若い世代に「高い壁」に立ち向かう経験を与えたい
「世界とわたりあうためには、これから整備されていくジュニア・ユース世代から海外と戦う経験が絶対に必要。クラブユースからNCAAを経由してNBAに行くような選手が出てくるのが理想です。また、大学のトップ選手たちには積極的にBリーグにチャレンジしてもらい、若いうちから自分が勝てない環境を経験し、より大きく成長してほしいです」

代表メンバーの悔しさが、日本のバスケをもっと大きくする

苦戦のW杯を終え、大河チェアマンが見据えるBリーグの今後

アメリカ戦で左足指を骨折し、以降は不出場に終わった篠山選手。「アンダーカテゴリーからすべてが一丸となって、世界と勝つためにはどうすればいいのかということを考えていなければいけない。僕らにはそれを伝える責任がある」とコメント


代表選手たちの頭の中には、今もさまざまな思いが渦巻いていることでしょう。しかし、幸か不幸か、立ち止まっている暇はありません。今週末からはアーリーカップと東アジアのクラブ選手権「テリフィック12」が始まり、1カ月後には各地でBリーグの新シーズンが始まっています。

大河チェアマンは言います。「悔しい思いをした代表選手たちには『世界を経験した選手は違う』と思われるようなパフォーマンスを示してほしい。そして、彼らの活躍に他の選手も刺激を受け、高い目線で切磋琢磨できるようなリーグでありたいです」。

大きなマイルストーンとなる東京オリンピックまで、1年を切りました。ここから爆発的な進化を遂げて、世界の強豪を追い抜くという青写真は、残念ながら現実的なものではありません。「日常」であるBリーグで、代表選手たちはどのように世界を見据えるのか、そして次の代表を狙う選手たちが彼らにどのように引っ張られていくか……。

ワールドカップの敗戦は「終焉」ではありません。ここからが日本男子バスケの「始まり」です。しっかり見届けていきましょう。

文=青木美帆
写真=B.LEAGUE、青木美帆

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