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2019年06月07日公開 敗戦後も前を向き続けた田口成浩(千葉)が ファイナルで手に入れた手ごたえと自信

敗戦後も前を向き続けた田口成浩(千葉)が ファイナルで手に入れた手ごたえと自信

「おいさー」の愛称で親しまれる田口選手は、ファイナルの舞台で躍動した

5月11日のチャンピオンシップファイナル。連覇の喜びに沸くアルバルクの選手たちの陰で、千葉ジェッツの選手たちはそれぞれが悔しさを噛みしめていました。

富樫勇樹選手、西村文男選手らがずっとうつむいたままだったのと対照的に、シューターの田口成浩選手は、真っすぐに顔を上げ、何かをじっと見つめていました。何を見ていたのかを尋ねてみると、スコアボードという答えが返ってきました。

田口選手はなぜ、スコアボードを見つめていたのでしょうか。

田口選手は、秋田ノーザンハピネッツがbjリーグに所属していた2013-14シーズンと2014-15シーズンにも、決勝で敗れる経験をしています。このときは喜ぶに沸く相手チームの選手たちの様子を見つめ、「今度は自分たちがあそこに立つんだ」と気持ちを奮い立たせたそうですが、今回はそれができませんでした。「見るのがつらすぎて、ずっと得点板を見ていることしかできませんでした」。

天皇杯3連覇に、最多勝率でのレギュラーシーズン突破――。頂上を狙える土壌がそろっていたのに、できなかったショックは計り知れませんが、一方で田口選手は、この試合に今後に向けた光明を見出していました。

3ポイントシュートを決めて吠える田口選手。ノーマークのシュートをきっちり決めきり、役割を果たした

2011-2012シーズンに地元クラブの秋田に加入し、フランチャイズプレーヤーとして多くのファンに愛されていた田口選手は、今季、千葉へ移籍するという決断を下しました。目的は選手としてのステップアップ。厳しい戦いになることは十分承知していたでしょうが、なかなかプレータイムを得ることができずにいました。

しかし、ファイナルの舞台で、田口選手は躍動しました。今季最長となる27分の出場時間で3ポイント4本を含む14得点の活躍。4点を追う残り時間10.6秒の攻防でもコートに送り出され、大野篤史ヘッドコーチの期待の高さを感じさせました。

田口選手は今季をこう振り返ります。
「ファイナルのコートに立ってシュートを決められたことには満足していますが、簡単にこのような結果にたどり着いたわけではありません。加入当初には、試合に出られない悔しさを経験して、それに対してめげずに、腐らずにやってきたことがこの結果につながりました」

移籍は間違いではなかった。今季最後の大一番で、田口選手は自らのプレーでそれを証明しました。

試合後の囲み取材では、多くの報道陣に囲まれた。「ファイナルは一年で最高のお祭りです」

来季、さらなるステップアップをはかるためのポイントについて、田口選手は以下のようにコメントしました。

「常に安定したディフェンスができる信頼を勝ち取ることです。トレーニングやファンダメンタルからやり直して、自分に何が足りないのか、何がへたくそなのかを見つめ直すことがポイントだと思っています」

高校からバスケを始めた遅咲きの29歳は、まだまだたっぷりの伸びしろを残しているはず。来季のプレーが今から楽しみです。

©B.LEAGUE
文=青木美帆

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