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2018年12月05日公開 大一番を待たずに 無念の引退 拓殖大学・山梨歩キャプテンインタビュー

大一番を待たずに 無念の引退 拓殖大学・山梨歩キャプテンインタビュー

キャプテン、そしてポイントガードとしてチームを引っ張った山梨歩選手(拓殖大4年)

男子日本代表の破竹の6連勝に湧く今日この頃ですが、週明けの10日からは大学バスケの全国大会「全国大学バスケットボール選手権大会(通称「インカレ」)」が開幕します。先日の「水曜バスケ!」でも紹介した東海大学を筆頭に、日本を代表するスーパースターたちが集うこの大会を待たずして、ひっそりと引退した1人の4年生がいます。拓殖大学のキャプテン・山梨歩(やまなし・あゆみ)選手です。

拓殖大は昨年のインカレでベスト4に食い込んだ強豪。その数カ月前に行われた関東大学リーグ戦(1部)でも並みいる強豪を倒して優勝しています。8月末から約2か月にわたって開催された今年のリーグ戦で2連覇を狙い、インカレでの躍進を見据えていたチームに、思わぬ事態が起きました。チームのポイントゲッターをつとめたドゥドゥ・ゲイ選手と岡田侑大選手が、相次いで部を離れたのです。

チームは必死に立て直しをはかりましたが結果は実らず、3勝19敗の最下位という結果で11月11日のリーグ最終日をフィニッシュ。インカレの出場権も消滅し、4年生たちはリーグ開幕前には想像もしていなかっただろう、あまりに早い引退を迎えました。

試合後、多くの選手たちが涙を流す中、気丈にそれをこらえていた山梨選手。異常事態に見舞われたチームで、キャプテンは何を考え、どう行動していたのか――。リーグ最終日に行ったインタビューから感じ取っていただけたら幸いです。

結果はついてこなかったが充実した日々
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203センチのドゥドゥ選手が抜けたため、平面のスピーディーな攻撃を展開した

――大学生活のラストゲームを終え、今はどのような気持ちですか?
山梨 勝ち星は3つしかとれなかったけれど、個人的にはいい経験ができたんじゃないかと思っています。エースに頼らずチーム全員で戦えるようになったことにはやりがいを感じていましたし、まわりから「いいチームになったね」というような評価もいただきました。もちろん辛さもありましたが、反面すごく楽しかったです。

――アメリカに渡ったドゥドゥ選手の退部が分かったのはいつ頃だったのですか?
リーグが始まる2、3日前です。練習に来なくなったので、どうしたんだろうと思っていたら……。僕たちだけじゃなく池内さん(池内泰明監督)も驚いていました。

――リーグ途中からベンチを外れ、11月15日にシーホース三河と契約した岡田選手については
彼の人生なのでとがめる気持ちはありませんし、それはみんな同じだと思います。逆にいいモチベーションになりました。これまでドゥドゥと岡田に大きく頼ったバスケをしていたので、彼らがいなくてもできるということを証明したいという気持ちで戦いました。とはいえ、ドゥドゥのポジション(センター)で出ていた選手の経験値が圧倒的に少なかったので、苦しかったですね。普通の学生では味わえない環境でバスケットができたことを、今後の人生にも生かしていきたいです。

このままでは終われない。退路を断って目指すBリーグ入り
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リーグ最終戦後。仲間から離れ、1人でひっそりと涙を流した

――キャプテンとして過ごしたこの1年を振り返ると
すごく長かったです。ネガティブな雰囲気がチームに蔓延した時期もありましたが、リーダーである以上、前を向き続けるのは必要最低限の責任だと思っていたので、そこは意識していました。ただ、苦しさを自分1人で抱え込んでいた時期があったのは事実ですし、そのときやプレーや言動にもそれが出て、チームの雰囲気を悪くしました。でもチームメートはそんな僕を見て、話を聞いてくれました。1人だと何にもできなかった。チームメートに支えられてここまで来られました。

――試合後のミーティングでは、ほんの数秒だけ肩を落とし、涙されていたように見えました。どのような思いが込みあげていたのでしょうか。
いろんな思いですね。僕は下級生のころからベンチ入りはしていたけれど、そんなに多くプレータイムをもらっていたわけではありません。自主練などを人一倍頑張って、4年生になってようやく30分くらい出られるようになって、プレーでチームに貢献できるようになりました。そういう中でアクシデントが起こって、うまくいかず自分を信じられない日もありましたし色々遠回りもしましたけれど、……やっぱりやってきてよかったなと思いました。

――今後の進路は
一応プロ志望です。実業団からもいい誘いをいただいていたんですが、このままの気持ちで上のレベルに挑戦しないで終わると絶対に後悔すると思って、お断りしました。クラブからのオファーは今のところないので、トライアウトを受けるなど自分からアクションを起こして、契約してくれるチームを探そうと思います。


山梨選手には追い求めている背中があります。1年時の4年生にあたる岡本飛竜選手です。現在はB2の広島ドランゴンフライズでプレーする岡本選手は、大学時代に人一倍の努力を重ね、170センチの小さな体でBリーグの舞台に立ちました。山梨選手は同じ小柄なガードとして、「突き詰めればあのレベルまで行けるというのを僕の身長でも証明したい」と話します。

岡本選手から山梨選手へ、そして山梨選手から下級生へ――。その背中は後輩たちにも受け継がれていくことでしょう。

拓殖大学男子バスケットボール部
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写真=圓岡紀夫
文=青木美帆

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