2019年08月09日公開 復活した楽天・則本昂大　魚とも「勝負」

楽天・則本昂大投手（２８）が右肘のクリーニング手術後、今季初めて登板した７月９日のオリックス戦（楽天生命パーク）で、初勝利を飾った。８月５日時点で４試合に投げて２勝２敗、防御率２・１３と復活を果たした。
　１軍復帰のめどが立つと、則本昂は自らを追い込んだ。愛車を英国の高級車「アストンマーティン」から、推定４０００万円のイタリア車「ランボルギーニ」に乗り換えることを決断。受注生産のため、納車は１２月の予定だが「自分へのプレッシャーです。もう逃げられない。勝つしかない」と言葉に力を込めた。
　さらに、モチベーションを上げるために、大好きな釣りを解禁することも決意した。「リハビリ中はもちろん、やりたくても釣りはできなかった。１軍で登板したからといって、すぐには始められない。ある程度、成績を残さないと周囲も認めてくれませんから」と明かした。
　楽天には則本昂、藤田、嶋、銀次、浅村らで構成される「楽天釣り部」がある。メンバーの多くはバス釣りが主流だが、則本昂は海釣りが大好き。これまで、体長５２センチのヒラメ、ワラサ、大型のマゴチなどを釣り上げてきた。
　「釣りは、打者との駆け引きに通じるものがあるんです。アタリがあって、合わせるまで待たなくてはいけなかったり、即勝負したり。針にかかってから、取り込むまでのアプローチもそうなんです」
　流儀がある。海釣りで釣り上げた魚は、自分でさばいて家族に振る舞う。仙台市内の自宅には、出刃から刺し身包丁までそろう高級包丁セットを完備。「ＹＯＵ　ＴＵＢＥでさばき方の動画をみて、見よう見まねでさばいてます」と笑った。
　料理のレシピはクック・パッドで閲覧し、食卓には色とりどりの魚料理が並ぶという。「釣った魚を食べるのは、釣りのだいご味のひとつ。ヒットした瞬間、釣り上げた瞬間は最高にうれしいし、食べてもおいしい」と親指を立てた。
　「釣りを一言で言うのは難しいけど、あえていうなら『宝探し』ですね。何が釣れるか分からないし、釣れないときもある。自分で釣った魚は、特に味に深みと広がりを感じます」とエース右腕。早ければ今月末にも船に乗り、大型魚を追う。