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2021年7月4日放送 第91回ボーナス・トラック:ORIGINAL LOVEの不良(わる)いリズム

第91回ボーナス・トラック:ORIGINAL LOVEの不良(わる)いリズム

■ORIGINAL LOVE『月の裏で会いましょう』
作詞:木原龍太郎
作曲:田島貴男
編曲:オリジナル・ラヴ
1991年11月20日

第91回「昭和不良列伝」の私のパートで言いたかったことは「ロックの不良性とは、ビート(八分音符)とスウィング(三連符)の融合したところにある」。そこで「昭和不良列伝」というタイトルに反して、平成初期で、そういう「不良(わる)い」リズムを叩き出していたバンドを思い出してみると、その代表はORIGINAL LOVEとなる。

『月の裏で会いましょう』は、おそらく私が初めて知った彼らの曲。知ったきっかけはフジテレビ『BANANA CHIPS LOVE』の主題歌として。ニューヨークを舞台とした、サブカルチャー(&バブル)なドラマの内容と、この曲の、そういう「不良(わる)い」リズムがよく合っていた。かつ、そのドラマの主人公として、彗星のように現れた松雪泰子(当時19歳)の愛くるしさと「不良(わる)い」リズムが見事な対照を見せていた。

普通に聴くと「16(ビート)っぽいエイト(ビート)」。しかし、16分音符が微妙にスウィングしていて、結果、(IQの低い言い方になるが)異常に気持ちいいグルーヴ感になる。このあたり、腕利きのドラムス=宮田繁男(サザンを生んだ青山学院大学の音楽サークル「ベターデイズ」の出身で、アルバム『はらゆうこが語るひととき』にも参加した人)と、腕利きのベース=井上富雄(元ルースターズ)のなせる技なのだろう。

複数のバーションがあるようだが、ぜひ、91年発売のシングルバージョンを選んでいただきたい。決して人を「不良(わる)くしない」単調な縦ノリを繰り返していたバンドブームが退潮していく中、いかにも「不良(わる)そうな」リズムと見てくれ(特に田島貴男)が、音楽シーンに堂々と名乗りを上げているさまを、ヴィヴィッドに感じさせる仕上がりになっている。

 

■ORIGINAL LOVE『BODY FRESHER』
作詞:田島貴男
作曲:田島貴男
アルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』
1991年7月12日

そして決定打が、この『BODY FRESHER』である。ORIGINAL LOVEがこの曲を演奏するのを、年末のテレビで見て、当時の私は腰を抜かしたのだ。その番組とは『日本レコード大賞』。今よりも格段に大きな権威を持っていた90年前後のレコード大賞において、理由は分からないが、ロック界の新しい才能を的確に評価する機運が、なぜか高まっていたのだ。

ORIGINAL LOVEのアルバム『LOVE! LOVE! & LOVE!』が91年レコード大賞の「アルバム・ニューアーティスト賞」を受賞。その前年=90年のレコード大賞では、ユニコーンの『ケダモノの嵐』が「アルバム大賞」に輝き、さらにその前年の89年には、「アルバム・ニューアーティスト賞」にボ・ガンボスの『BO & GUMBO』が輝いている。

91年12月31日、日本武道館からの中継。当時のロック界といえば、テレビに対して斜に構えた態度を取る音楽家が多かったものだが、ORIGINAL LOVEは、レコード大賞という、これ以上ない晴れがましい舞台で、斜に構えることなく、全く臆せず、圧倒的な演奏を聴かせた。

もちろん、その「圧倒的」の根拠は「不良(わる)い」リズムである。こちらは、かなりテンポの速いスウィング基調で、つまりは『月の裏で会いましょう』よりも「不良(わる)さ度」高め。セクシュアルな歌詞とも相まって、これ以上ない晴れがましい舞台を、これ以上ない色っぽい舞台へと仕立て上げた。

のちの田島貴男は「渋谷系」とカテゴライズされることに拒否感を表明したと言われるが、仮に「渋谷系」が、単調な縦ノリ全盛へのアンチテーゼであり、つまり「不良(わる)くて」色っぽいリズムの復権運動だとしたら、ORIGINAL LOVEはその先駆に間違いない――91年、若者はまた、リズムに合わせて、腰を振り始めた。

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第93回「オトナのためのジャニーズソング講座」のボーナス・トラックとして、昭和・平成・令和、3元号にわたるジャニーズ帝国の礎(いしずえ)=「たのきんトリオ」を世に知らしめるキッカケとなった、TBSドラマ『3年B組金八先生』(第1シリーズ)に関する音楽、通称「金八ポップス」=略称「K-POP」を取り上げてみたい(なお、この通称・略称は、いま私が勝手に作った俗称である)。

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