
■チェッカーズ『ミセスマーメイド』
作詞:藤井郁弥
作曲:鶴久政治
編曲:THE CHECKERS FAM.
1991年9月4日発売
第86回「バンドやろうよ2」のボーナス・トラックとして、バンドの背骨である「リズムセクション」のことを取り上げたい。「リズムセクション」、音楽に興味のない方には耳馴染みのない言葉だろう。「バンドの中のリズム担当」くらいの意味で、定義は曖昧なのだが、一般的にはドラムスとベースのことを指す場合が多い。
まずはチェッカーズである。ドラムス・徳永善也とベース・大土井裕二によるリズムセクションはとても優秀で、当時も今もあまり語られていない気がするが、この優秀でしっかりしたリズムセクションが、チェッカーズの人気を押し上げ、92年の解散に至るまで高値安定を維持させた大きな要因だと思っている。
そのあたりの話は、拙著『チェッカーズの音楽とその時代』(ブックマン社)を参照していただきたいのだが、チェッカーズのリズムセクションが映えている曲を1曲挙げるとすれば、91年のシングル『ミセスマーメイド』。私はかねがね、気持ちのいいロックのリズムを「8ビートと16ビートの中間でスウィングするリズム」と表現し、怪訝な顔をされるのだが、この曲のリズムはその典型である。実に気持ちいい。
ドラムスもベースも、ギターなどの「ウワモノ」に比べれば地味な楽器なので、その反動として、派手派手しいテクニックばかりか語られることとなる。それはツイン・バスドラムの速さだったり、チョッパー(スラップ)の賑やかさだったり。しかし、少なくとも私は、リズムセクション一体としての気持ちよさに注目する。なぜならばそれは、ロックンロール音楽の本質だと思うからだ。その意味でチェッカーズは「本質的」に優秀なロックンロールバンドだと考えている。
■C-C-B『Lucky Chanceをもう一度』
作詞:松本隆
作曲:筒美京平
編曲:船山基紀、C-C-B
1985年8月21日発売
チェッカーズのライバル的位置にいたC-C-Bも、リズムセクションがとても素晴らしかった。そういう意味では80年代中盤~後半のチェッカーズ対C-C-Bは「リズムセクション頂上決戦」とでも言うべき味わいがあった。
ただ、リズムセクションのテイストはかなり違っていて、チェッカーズはフロントメンバーの後ろでしっかりと支えている感じ。対してC-C-Bは、リズムセクション自体がフロントメンバーで、また見てくれもプレイも派手派手。
ベース・渡辺英樹とドラムス・笠浩二の組み合わせ。驚くべきは、素晴らしい演奏をこなしながら、2人とも歌うことだ。繰り返すが、チェッカーズ対C-C-Bは「リズムセクション頂上決戦」で、そのプレイ自体に優劣は付けにくいが(同じく格闘技だけれど別ジャンルという感じ)、リズムセクションが醸し出す、意味としての新しさについては、C-C-Bに軍配が上がるだろう。
『Lucky Chanceをもう一度』という曲は、C-C-Bの代表曲であり、ベースギターを高いポジションで抱えて、チョッパーを弾きながら歌う渡辺英樹の姿を憶えている人は多いと思う。今でも、そんなベーシストはなかなかいない。ましてや36年前の話だ。また、その後ろで、ドラムスの笠浩二も、ドラムスを叩きながら歌うのだが、渡辺英樹のベースにそそかされたように、この人のドラムスも気持ちよくスウィングする。天性のものだと思う。細かな話になるが、笠浩二の「タタタタ」という16分音符フィルインが私は好きだ。
頭文字「C」のバンドはリズムセクションが優秀という「リズムセクションCの法則」。さらに裏打ちするのは、「C」から始まる伝説のバンド=キャロルだ。ベース・矢沢永吉とドラムス・ユウ岡崎という爆発的なリズムセクションから、80年代中盤までつながれた法則なのだ。「C」のリズムセクションは、優秀で、そして気持ちいい。
2021年9月12日放送
第1回「A面に入れたいサザンの名曲」の冒頭でかけた曲。『ザ・カセットテープ・ミュージック』の歴史はサザンから始まりました。
2021年9月5日放送
第95回『歴史探訪~JPOPの歌い方~』のボーナス・トラックは、その「JPOPの歌い方」の始祖として、つまりは、岡村靖幸、佐野元春、桑田佳祐、矢沢永吉らの始祖として、日本で最初に「Baby!」を「ベイベエ!」と発音した萩原健一を、ボーカリストとしてリスペクトしたいと思う。
2021年8月8日放送
第94回「全日本名曲選手権」では、洋邦様々な名曲の名カバーを取り上げた。そこで今回は、まず、一時期大ブームとなった「カバーアルバム」のことを考えてみたいと思う。
2021年8月1日放送
第93回「オトナのためのジャニーズソング講座」のボーナス・トラックとして、昭和・平成・令和、3元号にわたるジャニーズ帝国の礎(いしずえ)=「たのきんトリオ」を世に知らしめるキッカケとなった、TBSドラマ『3年B組金八先生』(第1シリーズ)に関する音楽、通称「金八ポップス」=略称「K-POP」を取り上げてみたい(なお、この通称・略称は、いま私が勝手に作った俗称である)。
2021年7月11日放送
第92回「この曲聴くとお酒飲みたくなっちゃうよね」のボーナス・トラックとして、古今東西の「カクテル・ロック」をご紹介したい。これ、カクテルの名前がタイトルとなっている曲のこと。どんな曲がありますやら……。
2021年7月4日放送
第91回「昭和不良列伝」の私のパートで言いたかったことは「ロックの不良性とは、ビート(八分音符)とスウィング(三連符)の融合したところにある」。
80年代にカセットテープで聴いていたあの名曲。マキタスポーツとスージー鈴木の「音楽ずきおじさん」が独断で熱く語ります。
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最新音楽情報をとってだし!歌謡界次世代を担う瀨口侑希が演歌・歌謡曲の最新作品をご紹介していきます。
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