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2021年4月11日放送 第86回ボーナス・トラック:「Cのリズムセクション!」

第86回ボーナス・トラック:「Cのリズムセクション!」

■チェッカーズ『ミセスマーメイド』
作詞:藤井郁弥
作曲:鶴久政治
編曲:THE CHECKERS FAM.
1991年9月4日発売

第86回「バンドやろうよ2」のボーナス・トラックとして、バンドの背骨である「リズムセクション」のことを取り上げたい。「リズムセクション」、音楽に興味のない方には耳馴染みのない言葉だろう。「バンドの中のリズム担当」くらいの意味で、定義は曖昧なのだが、一般的にはドラムスとベースのことを指す場合が多い。

まずはチェッカーズである。ドラムス・徳永善也とベース・大土井裕二によるリズムセクションはとても優秀で、当時も今もあまり語られていない気がするが、この優秀でしっかりしたリズムセクションが、チェッカーズの人気を押し上げ、92年の解散に至るまで高値安定を維持させた大きな要因だと思っている。

そのあたりの話は、拙著『チェッカーズの音楽とその時代』(ブックマン社)を参照していただきたいのだが、チェッカーズのリズムセクションが映えている曲を1曲挙げるとすれば、91年のシングル『ミセスマーメイド』。私はかねがね、気持ちのいいロックのリズムを「8ビートと16ビートの中間でスウィングするリズム」と表現し、怪訝な顔をされるのだが、この曲のリズムはその典型である。実に気持ちいい。

ドラムスもベースも、ギターなどの「ウワモノ」に比べれば地味な楽器なので、その反動として、派手派手しいテクニックばかりか語られることとなる。それはツイン・バスドラムの速さだったり、チョッパー(スラップ)の賑やかさだったり。しかし、少なくとも私は、リズムセクション一体としての気持ちよさに注目する。なぜならばそれは、ロックンロール音楽の本質だと思うからだ。その意味でチェッカーズは「本質的」に優秀なロックンロールバンドだと考えている。

 

 

■C-C-B『Lucky Chanceをもう一度』
作詞:松本隆
作曲:筒美京平
編曲:船山基紀、C-C-B
1985年8月21日発売

チェッカーズのライバル的位置にいたC-C-Bも、リズムセクションがとても素晴らしかった。そういう意味では80年代中盤~後半のチェッカーズ対C-C-Bは「リズムセクション頂上決戦」とでも言うべき味わいがあった。

ただ、リズムセクションのテイストはかなり違っていて、チェッカーズはフロントメンバーの後ろでしっかりと支えている感じ。対してC-C-Bは、リズムセクション自体がフロントメンバーで、また見てくれもプレイも派手派手。

ベース・渡辺英樹とドラムス・笠浩二の組み合わせ。驚くべきは、素晴らしい演奏をこなしながら、2人とも歌うことだ。繰り返すが、チェッカーズ対C-C-Bは「リズムセクション頂上決戦」で、そのプレイ自体に優劣は付けにくいが(同じく格闘技だけれど別ジャンルという感じ)、リズムセクションが醸し出す、意味としての新しさについては、C-C-Bに軍配が上がるだろう。

『Lucky Chanceをもう一度』という曲は、C-C-Bの代表曲であり、ベースギターを高いポジションで抱えて、チョッパーを弾きながら歌う渡辺英樹の姿を憶えている人は多いと思う。今でも、そんなベーシストはなかなかいない。ましてや36年前の話だ。また、その後ろで、ドラムスの笠浩二も、ドラムスを叩きながら歌うのだが、渡辺英樹のベースにそそかされたように、この人のドラムスも気持ちよくスウィングする。天性のものだと思う。細かな話になるが、笠浩二の「タタタタ」という16分音符フィルインが私は好きだ。

頭文字「C」のバンドはリズムセクションが優秀という「リズムセクションCの法則」。さらに裏打ちするのは、「C」から始まる伝説のバンド=キャロルだ。ベース・矢沢永吉とドラムス・ユウ岡崎という爆発的なリズムセクションから、80年代中盤までつながれた法則なのだ。「C」のリズムセクションは、優秀で、そして気持ちいい。

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第93回ボーナス・トラック:金八ポップス(K-POP)の世界!

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