
■夏川りみ『涙そうそう』
作詞:森山良子、作曲:BEGIN、編曲:京田誠一
2001年3月23日
第67回「ふたりの夏物語特集」のボーナス・トラックは、番組内で紹介した夏っぽい音列=「ドシソ」、またはその変化型を用いた曲を紹介したい。この2つの曲の作曲者は、沖縄音楽界の雄であるBEGINだ。
まずは有名な夏川りみの『涙そうそう』。使われているのは「♪シドソ」。沖縄音楽を象徴する弦楽器=三線(さんしん)によって、イントロで「♪シドソ・シドソ」と奏でられる。この「♪シドソ」は、番組内でも紹介したように、杉山清貴&オメガトライブ『ふたりの夏物語』のサビ頭=「♪オンリー・ユー」と同じ音列である。
いわゆる「沖縄音階」は「ド・ミ・ファ・ソ・シ」の5音階。「♪シドソ」はこの音階にすっぽり当てはまる。その上、奏でられる楽器が三線で、作曲者がBEGIN、そして歌手が沖縄の歌姫=夏川りみなのだから、最強の「琉球フォーメーション」だ。
歌詞の内容は、沖縄や夏とは無縁で、作詞の森山良子が早世した兄を想った内容なのだが、三線の「♪シドソ」によって、一気に「沖縄感」「夏感」が高まる。こぼれる涙は、沖縄・美ら海の波だ。
■浦島太郎(桐谷健太)『海の声』
作詞:篠原誠、作曲:島袋優(BEGIN)、編曲:山下宏明
2015年12月2日
こちらはぐっと新しく、2015年リリースの曲。携帯電話のCMソングとして使われたもの。俳優の桐谷健太が「浦島太郎」名義で歌っていて、歌い出しの「♪空の声が」が見事に「♪ドシソ、ドシソ」の音列になっている。
この「ドシソ」は井上陽水・安全地帯『夏の終りのハーモニー』や杉山清貴&オメガトライブ『君のハートはマリンブルー』のイントロで使われている音列で、先の「沖縄音階」とも符合するものである。
「ド・ミ・ファ・ソ・シ(・ド)」という「沖縄音階」は「ミ・ファ」「シ・ド」という半音が2つも入っているところに音楽的特異性がある。対して、いわゆる五音音階(ペンタトニック)の「ド・レ・ミ・ソ・ラ」には半音が無い。仮に五音音階を「大陸的」と表現するのなら、「沖縄音階」の2つの半音こそが「島的」「海洋的」となるのだろう。
制作段階から、『涙そうそう』をベースにするという合意がおそらくあったはずだ。曲としては『涙そうそう』に酷似している。しかし印象度で言えば、こちらの曲がやはり数段落ちる。しょうがないだろう。向こうは夏川りみが歌っているのだから。日本を代表する女性シンガー。島津亜矢が「歌怪獣」なら、夏川りみは「歌海獣」だ。
2021年2月14日放送
第82回「歌謡曲における女性像の変容と変遷」のボーナス・トラックは、番組本編でも触れた、阿久悠の作詞世界における女性像を見ていきたいと思う。
2021年2月7日放送
第81回「自宅で上達!カラオケ教室」のボーナス・トラックは、日本の歌謡曲ボーカルの最高峰である、ちあきなおみの話をしたいと思う。
2021年1月10日放送
第80回『よくわかるペンタトニック講習会』で少し触れた「70年代前半の吉田拓郎によるペンタトニックのメロディが、いかに衝撃的だったか」という話について、このコラムで補足しておきたい。
2021年1月3日放送
2021年新年早々の第一発目、第79回『ボクの音楽~杉山清貴編~』の中で、私(スージー鈴木)が、ショッキング・ブルー『ヴィーナス』と『ドリフのズンドコ節』(ともに69年)のリフが似ているという話をしたので、今回はその補論として、ザ・ドリフターズについて書きたいと思う。
2020年12月13日放送
第78回『第4回 輝く!日本カセットテープ大賞』の中で私は、「1995年のツツミ♭京平」という話をした。
2020年12月6日放送
第77回『KOTOSHI NO OWARI 2020』のボーナス・トラックとして、今回は、番組内で触れられなかった「今年の名曲」をご紹介する。
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