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2019年06月09日放送 第42回「吹きたくなるサザンの金管~金管者で行こう」

第42回「吹きたくなるサザンの金管~金管者で行こう」

■サザンオールスターズ『夕方Hold On Me』

作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐
編曲:サザンオールスターズ
管編曲:新田一郎

私は高校大学とオーケストラ部(サークル)でトランペットを吹いていた。あれだけ音楽のウンチクを話しているのだから、さぞかしトランペットも上手いだろうと思われるかもしれないが、これが7年かけても、全く上手くならなかった。体格・体質的な要因があると思われる。トランペットとゴルフは、私にはどうも合わない。

それでも金管楽器の音は、今でも強烈な親しみを感じる。クラシックからジャズ、ロックに至るまで、金管楽器こそが、最も華やかな楽器群だ。何といっても音量が、木管や弦楽器よりも大きい。それに比べたら、アンプを通さない生のギターなんて蚊の泣くような音だ。

サザンの曲の中で、金管楽器が華やかに響き渡るイントロと言えば、この『夕方Hold On Me』にとどめを刺す。複数のトランペットの競演。吹いているのは、おそらく新田一郎と兼崎順一という元「スペクトラム」のメンバー。

そのイントロが終わって、桑田佳祐のボーカルが入ってくるのだが、それがトランペットのイントロに合わせた、やたらと高いキーで唸っている。まるでトランペットと桑田佳祐が戦っているように聴こえる。トランペットという楽器は素晴らしい。最高というより最強。なぜなら、若き桑田佳祐のボーカルと同等に戦えるパワーを持っているのだから。

■サザンオールスターズ『シャボン』

作詞:桑田佳祐
作曲:桑田佳祐
編曲:サザンオールスターズ
弦編曲:八木正生

『夕方Hold On Me』同様、傑作アルバム『人気者で行こう』より。ある音楽評論家は、この曲について、こう書いた。

――悪い曲ではないが、『KAMAKURA』収録=《鎌倉物語》を聴いて、すでに30年以上経つ耳には、いかにも物足りない。こちらの「弦編曲:八木正生」は手堅い仕事。地味だが、ベースがいい仕事をしている。間奏の金管楽器(フリューゲル・ホルン?)に胸を締め付けられる。

と書いたのは私だ。自著『サザンオールスターズ1978-1985』の中で努めて冷静に書いたつもりなのだが、それでも「胸を締め付けられる」などと筆が滑っている。

間奏の楽器はフリューゲル・ホルン。クレジットを見ても、先の新田一郎と兼崎順一がフリューゲル・ホルンを吹いていると書かれているので、2人のどちらかによる演奏のはず。フリューゲル・ホルンとは、いわゆる(フレンチ)ホルンよりもトランペットに近い楽器。管の楕円形の部分が大きく、そのぶん音が丸くなる。日野皓正がよく吹いているあの楽器だ。

アルバム『人気者で行こう』の魅力は、このような地味な曲でも、おしなべて間奏が素晴らしいこと。だから何度聴いても飽きない。先日の福岡ヤフオクドームにおけるサザンのコンサートで、『古戦場で濡れん坊は昭和のHero』(アルバム『KAMAKURA』収録)というマニアックな曲を生で聴いて、私は卒倒しかけたが、こうなったら、この『シャボン』のような『人気者で行こう』の地味な名曲を、ぜひ生で聴いてみたいと思う。

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