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2019年06月02日放送 第41回「木村充揮(憂歌団)の天王寺系湿り気ボーカルを愉しむ。」

第41回「木村充揮(憂歌団)の天王寺系湿り気ボーカルを愉しむ。」

■憂歌団『パチンコ~ランラン・ブルース』

作詞:木村秀勝
作曲:木村秀勝
編曲:憂歌団
1977年3月25日
アルバム『生聞59分』収録

番組でも紹介した高湿度ボーカル。大阪を、いや日本を代表する「天使のダミ声」=木村充揮を擁する憂歌団、最初期の名曲である。冒頭からいきなり炸裂する「♪パチンコ、パチンコ!」の水も滴(したたる)るようなウェットなシャウトはどうだ。壮絶を超えて凄絶である。

そのウェットなテイストは実に大阪的だとも言えよう。ここで言う「大阪」とはキタ(梅田)やミナミ(なんば)ではなく、ミナミのもうちょっとミナミ側=天王寺(てんのうじ)から生野区、平野区あたりのイメージだ。それはつまり、スージー鈴木少年が青春時代を過ごしたあたりに程近い。

「アメリカ人に聴かせて恥ずかしくない日本のロック」がどれほどあるかと考える。そういう音楽として、真っ先に思い浮かぶ代表が憂歌団だ。

憂歌団の音楽を、本場のブルースの優秀な模倣と捉えるのは間違い。それ、全然違う。本場の「ブルー”ズ”」を大阪的に勝手に解体し、勝手に再構築した「ブルー”ス”」――それこそが憂歌団の音楽だと思う。だから憂歌団は、アメリカ人に聴かせても何ら恥じ入ることはない、むしろ誇らしく感じるだろう。

■木村充揮『天王寺』

作詞:木村充揮
作曲:木村充揮
1997年3月19日
アルバム『僕らのハウス』収録

天王寺話を続ける。木村充揮がキタ(梅田)系でもミナミ(なんば)系でもなく「天王寺系」だという話の続き。天王寺とは、梅田、なんばに続く大阪第三のターミナル。関西空港や和歌山方面への玄関口。最近では「あべのハルカス」が賑わっているあたり。

非大阪人(外国人旅行者含む)にとっての大阪のイメージは、キタとミナミに集約されると思う。逆に言えば、キタやミナミは、非大阪人に向けて、典型的な大阪イメージを装っている・演じている感がある。

話は違うが、やしきたかじん『やっぱ好きやねん』という曲があり、どうも最近、非大阪人にとっての「典型的な大阪イメージ」を代表する曲になっているフシがあるのだが、私のような大阪人にとって、あの曲にそういうイメージを背負わせることには、正直違和感が強い。

「大阪人にとっての典型的な大阪イメージの曲」、それが大き過ぎるのなら「天王寺人にとっての典型的な天王寺イメージの曲」は、この曲において他にはない。歌詞を検索していただきたい。ラジオ番組で浜村淳が木村充揮に向かって「この歌詞は、何にも言うてへん。ただあるがままを歌っているだけやん(笑)」と言っていた。キタやミナミは何かを声高に言う。対して「何にも言うてへん」――なんと天王寺的な!

HP限定ボーナス・トラック

第86回ボーナス・トラック:「Cのリズムセクション!」

第86回ボーナス・トラック:「Cのリズムセクション!」

2021年4月11日放送

第86回「バンドやろうよ2」のボーナス・トラックとして、バンドの背骨である「リズムセクション」のことを取り上げたい。「リズムセクション」、音楽に興味のない方には耳馴染みのない言葉だろう。「バンドの中のリズム担当」くらいの意味で、定義は曖昧なのだが、一般的にはドラムスとベースのことを指す場合が多い。

第84回ボーナス・トラック:「松本隆の「匂い」を嗅ぎまくる!」

第84回ボーナス・トラック:「松本隆の「匂い」を嗅ぎまくる!」

2021年3月14日放送

第84回の企画「スメル歌謡祭」で私は、はっぴいえんど『12月の雨の日』の「雨」が、いつ、どこで降ったものなのかという謎を、丹念に検証した(正解「1969年11月30日夜、六本木通り西麻布近辺の雨」)。というわけで、今回のボーナス・トラックは「松本隆の『匂い』を嗅ぎまくる!」と題して、松本隆系スメルを嗅いでいきたい。

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