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2018年11月04日放送 第27回「実力派の女性アイドルによる名曲の系譜」

第27回「実力派の女性アイドルによる名曲の系譜」

■金井夕子『パステルラヴ』

  • 作詞:尾崎亜美
  • 作曲:尾崎亜美
  • 編曲:船山基紀
  • 1978年6月25日発売

名曲である。作詞、作曲、編曲、歌と、すべてに完成度が高い。そしてこの曲の、完璧にニューミュージックな響きを耳にしながら、金井夕子が日本テレビ『スター誕生』出身だったという事実に驚く。

また正直、顔立ちも、いわゆる美人ではなかった(失礼)ことも、美人アイドルを多数輩出した『スター誕生』出身という事実に対して、違和感がある。

『スター誕生』のスタッフは、なぜこのような楽曲をリリースするという判断に至ったのだろうか。そこには、番組の企画者である阿久悠一流の時代感覚が働いたと見る。

この曲のリリースは、あのサザンオールスターズ『勝手にシンドバッド』と同じ日。つまり、音楽シーンには、ニューミュージックのブームが吹き荒れている頃。『スター誕生』も、ニューミュージックの波に乗らなければ、時代の流れに取り残されるのでは――。

そういう問題意識から、石野真子『狼なんか怖くない』の作曲に吉田拓郎を呼び、そしてこの曲に尾崎亜美を呼んだのではないか。その判断が『スター誕生』にとって、正解だったかどうかは微妙だが、少なくとも、この名曲が世に出たことについては、拍手喝采だ。


 

■本田美奈子『CRAZY NIGHTS』

  • 作詞:ブライアン・メイ
  • 日本語詞:秋元康
  • 作曲:ブライアン・メイ
  • 編曲:ブライアン・メイ
  • 1987年4月22日

世の中には「珍曲奇曲」と呼ばれる楽曲があるが、この曲もまさにそれ。何といっても、クイーンのギタリスト=ブライアン・メイ×秋元康×本田美奈子である。豪華なのかネタなのか、まったく分からないコラボレーション。

しかし、楽曲の出来はなかなかのものである。ブライアン・メイのあのギターサウンドが駆け巡り、ギターソロもやたらと気持ちいい。それをバックにした、若干テンションが高すぎる本田美奈子のボーカルも乗りに乗っている。ただし、時代に過剰にコビを売った秋元康の歌詞は、今聴くとさすがにイタイのだが。

本田美奈子には、同じくイギリスの名ギタリスト=ゲイリー・ムーアとコラボレーションした『the Cross -愛の十字架-』(86年)というシングルもあった。こちらの日本語詞も秋元康。この極端なギタリスト志向は、本田の意志なのか、スタッフの意志なのか、もしくは秋元の陰謀なのか。

『CRAZY NIGHTS』に話を戻すと、12インチシングルでの発売だったようで、そのせいか4万枚と、派手な売上にはならなかった。その結果、クイーン・ファンの中でも盲点になっているのではないだろうか。 本田美奈子は2005年没。生きていれば50歳を超えていた。成熟した大人の歌声で、この曲を聴いてみたかった。


 

 

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