
私の新刊『イントロの法則80’s~沢田研二から大滝詠一まで』発売記念のイントロ特集。そのボーナス・トラックは、その新刊本の「影の主役」とも言える大村雅朗の代表作を2つ、ご紹介します。
■渡辺美里『My Revolution』
小室哲哉の出世作であり、大村雅朗の代表作。
ポイントは、大村雅朗による、デジタルなのに胸をキューンとさせるアレンジ。このイントロが蹴り出したのは、デジタルとアナログが混合していく時代であり、それ、つまりはJポップの時代である。
キューンとさせるのは、アレンジに加えて、コード進行の力も大きい。【Emaj7】→【F#onE】→【D#m7】→【G#m7】。このコード進行は、私が「後ろ髪コード進行」と呼んでいる、センチメンタルな進行で、他には、荒井由実『卒業写真』の「♪人ごみに流されて」「♪変わってゆく私を」や、オフコース『Yes-No』の「♪君を抱いていいの 好きになってもいいの」のところで使われているもの。「後ろ髪」を引かれるようなセンチメンタリズムが発生する進行である。
さらにキューンとさせるのは、12小節目から出てくる「♪フーウー」という超高音ファルセットのコーラスである。実はこれ、レコーディングの現場における、渡辺美里のアドリブから生まれたものだという――
と、これ以上の詳しいことは、私の新刊『イントロの法則80’s~沢田研二から大滝詠一まで』をご覧ください。もっと深い話を詳しく書いています。
■大沢誉志幸『そして僕は途方に暮れる』
これも80年代大村雅朗ワークスの代表作の1つ。渡辺美里『My Revolution』(86年)と対比させてみると、この曲が、『My Revolution』の前哨戦(=イントロ)として位置づけられることが分かる。
「シンセサイザー」「カノン進行」「9th(ナインス)」がこのイントロの3要素。「シンセサイザー」を、テクノポップのように前面に押し出しながら、いかにポップでヒューマンな響きを作れるか。そのために「カノン進行」を有効活用して、日本人好みのテイストを振りまきながら、その上に「♪ッレ・レッ・レレ・レミ」という「9th(ナインス)」を乗せる。それで出来たのが、あのイントロである。
しかし、そんなイントロの後に来る本編、特にサビは、こちらはもう理屈抜きに素晴らしい。「♪もうすぐ雨のハイウェイ~」。この強力なサビが、イントロに含まれていた様々な実験性や緊張感を一気に洗い流し、シンプルに「ええ曲やなぁ」ということになる――
と、これ以上の詳しいことは、私の新刊『イントロの法則80’s~沢田研二から大滝詠一まで』をご覧ください。もっと深い話を詳しく書いています。
2021年4月11日放送
第86回「バンドやろうよ2」のボーナス・トラックとして、バンドの背骨である「リズムセクション」のことを取り上げたい。「リズムセクション」、音楽に興味のない方には耳馴染みのない言葉だろう。「バンドの中のリズム担当」くらいの意味で、定義は曖昧なのだが、一般的にはドラムスとベースのことを指す場合が多い。
2021年4月4日放送
ちょうど40年前の1981年を特集した第85回のボーナス・トラックとして、81年3月21日に発売された大滝詠一の傑作中の傑作『A LONG VACATION』(ロンバケ)のことを書いておきたい。
2021年3月14日放送
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