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2018年07月13日放送 第20回「もっと声に出して読むべき歌詞」

第20回「もっと声に出して読むべき歌詞」

今回のボーナス・トラックは、番組版「声に出して読みたい歌詞」の延長戦=「もっと声に出して読むべき歌詞」というテーマで、私=スージー鈴木の、歌詞に対する思いの強い音楽家の曲を挙げていきたい。

■レベッカ『SUPER GIRL』

  • 作詞:NOKKO
  • 作曲:土橋安騎夫
  • 編曲:レベッカ
  • 1989年9月15日

 

1組目は、番組で『フレンズ』を取り上げたレベッカ。日本ロック史を振り返るときに、レベッカの評価が何となく低い感じがする、場合によっては黙殺されることすら多いのは何故だろうと考える。そして1つの仮説に至る。

「NOKKOの歌詞が出来過ぎているからではないか」

そうなのである。出来過ぎ。ここで言う「出来過ぎ」を翻訳すれば、「文学的に完成されて過ぎている」というより、「当時の女の子の気持ちをわしづかみにするキャッチコピーとしての完成度が高過ぎる」という意味となる。

つまりは「商売臭」が強いということでもあり、そのあたりの「臭み」が、レベッカの低評価につながっているのではないかと勘ぐるのである。

歌詞の視点で1曲選べと言われれば、88年の『MOON』か、この曲だ。バブル時代の「OL」(今や半分死語)の気持ちのヒダを、これでもかこれでもかと表現しきっている。

※『SUPER GIRL』含めた「NOKKO=優秀なコピーライター論」については、サイト「Re:minder」に掲載された私の記事をお読みください→「切れ味鋭いコピーライター、NOKKOは作詞家としてもっと評価されるべき」


 

■THE BLUE HEARTS『1000のバイオリン』

  • 作詞:真島昌利
  • 作曲:真島昌利
  • 編曲:THE BLUE HEARTS
  • 1993年5月25日

 

番組内では、インディーズ時代の幻の作品『1985』をかけたが、個人的好みで言えば、ブルーハーツの歌詞では、この曲と『青空』が1位・2位を争う。

何といっても、「ヒマラヤ」「消しゴム」「ミサイル」「ペン」が出て来る冒頭がいい。それに「消しゴム」と「ペン」なのだから、これはライターに向けての応援歌としても解釈できる。「『ヒマラヤ・ミサイル』レベルのスケールの内容を書いてるか? お前は?」と突き付けられる気がして、身が引き締まる。

あと、中間部で唐突に借金の話や、「トタン屋根」が出て来るあたりも心憎い。「こういう曲は、シリアスになり過ぎず、客観的に聴きやがれ」と言われている気になって息を付く。

映画監督の深作欣二は、この曲が大好きで、自らの葬儀に、(この曲のバージョン違いの)『1001のバイオリン』をかけさせたそうだ。こういう話はいい。そして、その気持ちは、とってもよく分かる。

対して、落語家の古今亭志ん朝は、自らの葬儀にサザンオールスターズをかけさせたという。私は――この曲とサザン、両方かけてもらうことにしようか。


 

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