
ゲスト:吉田日出子、加賀邦男、田口計、加茂さくら
綾部探偵事務所に倒産した東西カメラの債権者代表が訪れ、社長が着服した25億円をとり返してほしいと依頼した。依頼を受けた社長の貴子はまず行く方不明になっている東西カメラの犬山社長をおびき出すことを考え、修と亨に犬山の一人娘昭子の誘拐を命じた。修と亨は何とか昭子(吉田日出子)をおびき出して修のペントハウスに連れて来た。しかし昭子は爺や婆やに育てられた全くの世間知らずの箱入り娘。修たちの前で平気で裸になって風呂へ入るし、羽根ぶとんでなければ眠れないし、その上食事も特別注文。修と亨はピントのはずれた昭子の扱いにへきえきするが昭子の方はペントハウスでの暮らしが気に入ってしまう。一方辰巳は犬山社長の居所をつきとめ“債権者への義務を果たさないと娘さんは抗議の自殺をする”と犬山を脅した。
©東宝
【終】 祭りのあとにさすらいの日々を
修は久しぶりに綾部探偵事務所を訪ねたが出て来た人間は家宅捜索を行っている海津警部(西村晃)だった。貴子には橋の建設にからむ不正が発覚し逮捕状が出たが、いち早く察知して辰巳ともども姿をくらましてしまったのだ。
虫けらどもに寂しい春を
修と亨は作家高山波太郎(小松方正)の愛人弘子(根岸明美)から、高山が最近別人のようになってしまったので原因を調べてくれと依頼された。弘子が言うには、高山は急に性格はおろか食べ物の嗜好が変り、弘子に対する愛し方も変わってしまったというのだ。
渡辺綱に小指の思い出を
修は暴力団銀竜会の幹部村田(前田吟)から自分の組の賭場に札まきとして入り込みイカサマをやるよう依頼された。村田はイカサマをわざと発覚させて銀竜会のメンツをつぶし
母の胸に悲しみの眠りを
修は、多摩川に水死体で浮かんだ女性の死因を探るよう命令された。仕事の依頼主は娘の母親で、この母親は警察では死因を自殺と判定したが娘は行くえ不明になる直前まで間近に迫った結婚を楽しみにしており、絶対に自殺ではないという。
くちなしの花に別れのバラードを
修と辰巳は、華道藤宮流の事務員・瀬川(久保明)の依頼で家元の葉子(篠ヒロコ)を結婚式場からウェディングドレスのまま誘拐した。葉子は最近両親を失い、その上事故で肢体不自由の身の上、そこをつけ込んで家元の座を…
欲ぼけおやじにネムの木を
修と亨は辰巳から土地成金の億万長者のうら預金の預け先を探れとの指令を受けた。土地成金の松本吉次郎(内田朝雄)は、自分が死んだ時に相続税が莫大な額になることから、いろいろと脱税法を考え、3億円余りを架空名義にして銀行に預けるうら預金にしたのだ。