
【終】第30話「捕物姉妹」
魚勝の清吉が小唄の師匠・お艶殺しで捕まった。元巾着切りの清吉だが今は更生し、伝七夫婦を仲人に魚勝の女中・おとよとの祝言を明日に控えていた。魚勝の娘・お恵、お春はおとよのためにも清吉の無実を晴らそうと、伝七たちの後をついて回る。
魚勝の清吉が小唄の師匠・お艶殺しで捕まった。元巾着切りの清吉だが今は更生し、伝七夫婦を仲人に魚勝の女中・おとよとの祝言を明日に控えていた。魚勝の娘・お恵、お春はおとよのためにも清吉の無実を晴らそうと、伝七たちの後をついて回る。
伝七は品川から母を探しに江戸にやって来た三太と出会う。三太から沈没した鳴門丸の船乗りだった三太の父親が血まみれで死んだことを聞いた伝七は、沈没にはからくりがあると睨む。
油問屋日野屋の内儀が死んだ事件を調べる伝七は、日野屋の娘おきぬが女房のお新そっくりなのに驚く。そのおきぬが誘拐され、三千両が要求される。日野屋の身内に犯人がいることを睨んだ伝七は、お新をおきぬに化けさせて犯人を誘き寄せることにする。
抜け荷の証拠を掴んだめし屋の定吉が殺され、定吉の友だちの丑松が捕まる。それが、めし屋の客の卯吉の仕掛けた罠だと知った定吉は牢を抜け出し、卯吉に接近し、卯吉の親分の辰五郎が長州屋と組んで
芸妓・小そのの家の古井戸に最近、幽霊が出るという。男たちがひるむ中、おゆうが確かめに出かけると、幽霊の出た辺りには下駄と蝋燭の溶けた跡が残っていた。実は以前その場所には、盗んだ一万両を隠したまま死んだ夜狐一家の首領・仙右衛門の隠れ家があったのだ。
おいねは実家からの帰り道に出会った二人の男を嫁ぎ先の旅籠に案内する。実は二人は夜盗の一味で、盗んだ金を運ぶ途中で動けなくなり、金を埋めて隠したところだった。その一部始終を見ていたおいねの義母・おもんは、おいねの亭主・新之助を誘い、金の横取りを企む。
柳橋に夜毎幽霊が出ると騒ぎになる。その場所で廻船問屋下田屋の女中お菊が身を投げていたことが気にかかった伝七の調べで、お菊は下田屋の若旦那佐助の子を身籠っていたが、佐助には別の縁談が進んでいたことが判明。
関口陣十郎が5年ぶりに幼なじみの真鍋に遭遇する。真鍋は女房さき江と共に故郷の鹿児島を捨て、職を求めて江戸に出ていたが、仕官の道はなく、おまけにさき江が患い、金に困っていた。その真鍋が五両の金に転び、義賊を装う強盗の般若組に入ってしまうのだった。
鷹狩りに使う雀を捕まえる餌差役人大宮軍兵衛配下が、将軍の威光を嵩にやりたい放題をしていた。藤太が大宮配下の仙次に片目を失明させられたうえ、恋人おみつが騙されて岡場所に売られてしまう。
最近ゑびす屋に毎晩通ってくる謎の男。何かわけあり気な男は名を茂吉といい、最近上方から来たという。その頃、神田堀の殺しの件を追っていた伝七たちの唯一の手がかりは、現場に残された上方風の羽織の紐だけだった。
伝七の住む天神長屋の大家勘兵衛が殺され、生前の勘兵衛から長屋を買い取ったという徳兵衛が伝七たち住人に立ち退きを迫る。徳兵衛は勘兵衛の署名入りの証文を持っていたため、伝七も手が出せなかった。
半年前に伝七が捕まえた夜鴉組の三人が、護送途中の岩槻の旅籠・野沢屋で人質を取って立てこもり、伝七を連れて来いと要求した。それを聞いた伝七は一人岩槻へと急ぐが、道中には思わぬ敵が待っていた。
骨董商相模屋が殺される。相模屋が3年前の御用金盗難事件の際に行方不明になった勝山藩士の1人清水と判明。清水は事件の責任をとって切腹した沼田の娘美加に正体を知られたため、仲間に殺されたのだ。
利八が殺され、利八と喧嘩していた音次郎が疑われる。音次郎の恋人おけいの弟の源太が殺人現場で音次郎を見たと証言するが、伝七は音次郎が犯人とは思えなかった。伝七は利八がニセの富札を作っていたことと、真綿問屋近江屋に出入りしていたことを突き止めるのだった。
男手ひとつで四人の子供を育てている佐吉が、ゑびす屋に子供たちを連れて現れた。気前よく飯を食わせる佐吉に弥平が理由を尋ねると、夕べ怪我をした男を医者に運び、大金を手にしたのだという。
殺されたお栄が、日本橋の呉服屋三島屋の孫娘お光の母親であることを知った伝七は、三島屋の主人の妹およねと分家の金造が店を乗っ取ろうとしていると睨み、三島屋と組んで2人を罠にかけることにする。
金貸・大木屋の主人が殺され、主人と口論していた番頭の佐吉が捕まるが、伝七には犯人とは思えなかった。ところが、佐吉を助けたい一心で女房のおかつが、居もしない情夫を作り上げ、一芝居を打つが…
伝七の隣に住んでいる居合切りの名人陣十郎は、祭りのひとだかりを利用して居合術の見物料をせしめようと意気込んでいた。見物客の男の頭にのせた林檎を切って見せるという芸だったが、居合が成功した直後にその男が倒れ込んだ。
江戸では夜狐組という盗賊が町を荒らしまわっていた。余所者の仕業であるとふんだ伝七は文治に大店の店主の出身を調べさせていた。一方、大工の棟梁だった伝七の旧友の女房が殺されてしまう。
酔っ払いから姉のお葉を守ろうとした三次は手加減しきれず島送りにあってしまう。しかし素行がよかったために予定よりも早く江戸にもどってきた。板前として働き始め、その店の娘おきみともうまくいっていたが、店の金が紛失され…
銀座の御用船が襲われ、御用金六千両が奪われた。極秘のはずの運搬の日が漏れたらしい。探索を進める伝七は、お新から髪結いのおぎんが金座に出入りできる門監を持っていると聞く。
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