
第29話【終】「泣くな妹よ」
ある晩、川べりで仙太は二人の男の争いを止めに入る。男が太い針のようなもので刺され、うずくまる。現場に現れた板前風の男に後を任せ、逃げた職人風の男を追う仙太だが、見失ってしまう。そして、丸に芳の字が入った凶器を拾い上げ、
第29話【終】「泣くな妹よ」
ある晩、川べりで仙太は二人の男の争いを止めに入る。男が太い針のようなもので刺され、うずくまる。現場に現れた板前風の男に後を任せ、逃げた職人風の男を追う仙太だが、見失ってしまう。そして、丸に芳の字が入った凶器を拾い上げ、
第28話「大川端に散った恋」
お柳は、神社で知人の芸者・蔦吉と出会う。蔦吉は多めの賽銭を入れていた。聞けば同じく芸者をしている妹のお由美が浪人の瀬川礼二郎と一緒になると、さらに瀬川は近いうちに城の御納戸役になるという。
第27話「若いのろし」
ある夜、花火職人の啓次は、焔硝を盗み出す。翌日、あっさりと捕まる啓次だったが、調べでは子供向けの花火を作って小遣い稼ぎをしようとしたという。不審に思った大助は、押収された焔硝を調べてみる。
第26話「夕陽の渡り鳥」
夜道を歩くほろ酔いの辰吉。「助けてくれ!」叫び声を聞いて、その方角へ走り出す。大工が頬かむりの男に襲われているのを止めに入る。頬かむりの男は辰吉の顔を見ると、すぐに逃げてしまった。襲われていたのは材木町で大工の棟梁をしている源蔵。
第25話「流転のかんざし」
茶店で団子を上手そうに食べる職人。その団子を盗もうとする子供。隙をうかがって一串手にっとったが、すぐに捕まってしまう。ちょうど通りかかったお柳は必死に謝る子供を見て、この場を仲裁する。子供を飯屋へ連れて行き、話を聞く。
第24話「愛憎の架け橋」
十日も降り続いている雨,お柳の矢場・松風でも、客はさっぱり。商売上がったりだ。恨めしそうに雨を眺めていると煙草売りの佐七が駆け込む。商売熱心な佐七はこんな雨の中でも、得意先廻りを欠かさない。そんなとき、半鐘の音が激しく響く。
第23話「地獄への落し穴」
同心の岸伝八郎(浅香春彦)が筆頭与力・津島から叱責されている。岸は責任を取って十手を返上すると言い出すが「愚か者!!」「十手を返上して、過失が拭えるか」「同心ならば同心らしく何故仕事で信用を取り戻そうとせん」後日、
第22話「御金蔵破りの謎」
雷雨の江戸城内,黒装束の三人が走り抜ける。目指すは東御本丸御金蔵。大判を盗み出し逃げる途中、警備のものに見つかり一人は斬り殺されたが、二人は逃げてしまった。翌朝、同心御用部屋の大助の机には書類が山になっている。
第21話「還って来た幸福」
大工の吉造は、店の離れの建て替えを依頼された。ところが不思議なことに、建て替えするほど痛んでいないのだ。吉造は部屋の中を調べながら、襖を開け次の間へ。そこには男が倒れている。声をかけて抱き起こそうとしたが、男はすでに死んでいた。
第20話「蜆が食った鉄砲玉」
夜も更けた泉州堺 鉄砲師の国友一貫斎の家を見張る覆面の武士二人。弟子の敬二郎が帰ってくるのを見計らって合図をすると黒装束の男たちが現れ、敬二郎に当身をくわせ拉致してしまった。
第19話「地獄の顔の天使」
偶然お柳が見つけた御隠居。お柳にとっては、亡くなった父親と同じ年恰好だ。その夜、札差・大蔵屋の店先。昼間の御隠居が様子を伺ってる。店の裏手へ廻ると、塀を飛び越えて中へ入ってしまった。いつの間にか紫の装束に身を包む御隠居。
第18話「雪に散る子守唄」
女郎屋の二階から、女に取り巻かれて近くの店へ入る旦那衆をみてイラつく半次郎。帰り際に半次郎は馴染みの女から預かったのは、おつるに渡す金だった。夕暮れ時の川沿いの地蔵前で子守唄を歌いながら子供おんぶするおつる。
第17話「地獄の沙汰も銭」
町医者をしている香川玄六は、医者の鑑札なしに医者をしていた罪で捕まってしまう。香川は、長崎でシルベルトに医学を学んだ優秀な医者であった。以前から江戸では偽の医者が増えていた為、典医や町医者の長老が話し合い、
第16話「あに・いもうと」
病気の母を医者に見せる為、奉公先の店から金を盗んだ仁吉。三年の刑期を終え、その足で家に向かうが誰もいない。聞けば、母は、仁吉が捕まって半年で息を引き取り、妹のさとは二両の借金を返す為、油問屋・相州屋に年季奉公に出ているという。
第15話「十手に光る父子星」
質屋「相生屋」横のお化け屋敷の幽霊騒動が持ち上がり、確かめに行った達磨大助の妻・雪絵も女性の幽霊を目撃する。そんな折、十手持ちである鳥越の文次は息子の新吉が、最近噂の盗賊団「かすみ組」の一員では無いかという疑惑を持つ。
第14話「暗闇に女の罠」
盗賊の"鬼火の吉五郎"一味の居場所を突き止めた御用部屋の面々。大立ち回りの末、頭目の吉五郎を捕らえたのは手付同心・上野山兵馬であった。金一封を受け取り喜び勇んだ上野山だったが、妻に渡すと、息子・市太郎の学問書の代金にするという。
第13話「雪絵危機一髪」
蔵前の札差・大黒屋に青柳軍蔵と共に浜町の料亭に招かれ接待を受ける達磨大助。自分の様な手附同心を接待する理由が解せない大助は、酔いつぶれたふりをする。
第12話「からくり花泥棒」
大助は雪絵にせがまれて、見世物小屋まわり。そこに青柳軍蔵が奥方・りくと義母・すぎと一緒にやってくる。軍蔵は神妙な面持ちで荷物持ち。婿養子だから肩身が狭い。これから3人で、中村座の菊五郎を見に行くそうだ。
第11話「友よ、さらば」
達磨大助の甥っ子・陽助は、蘭学塾で塾頭をやっているという。副塾頭の矢島長一郎は筆頭与力矢島剛蔵の息子であり、陽助の親友であった。その蘭学塾から一人だけ、長崎への留学が認められたのだが、費用として二十両が必要だった。
第10話「復讐の果てに」
命からがら番屋にたどり着く大工見習の吉次だったが、そのまま苦しみ死んでしまった。大工道具の中に猛毒の石見銀山ネズミ捕りの袋があり、自害と判断されてしまう。妻のお稲は、吉次は殺されたのだ、自害ではない、
第9話「夜明けの父娘」
裏長屋の仁兵衛の家の前に長屋の住人が集まって罵声を浴びせている。「島流し」「早く出てゆけ」皆は口々にそう叫んでいる。しばらくして皆が立ち去った後、不安そうな顔の仁兵衛の娘。娘おきくは嫁ぎ先を離縁されていた。そこへ経師屋の頭取が訪ねてくる。