放送終了しました
ドイツ史上最大の規模で制作された連続テレビドラマ。ナチス台頭前のワイマール共和国を圧倒的なビジュアルで描き、各国の賞を総なめした歴史エンターテインメント。
繁栄と貧困、自由と退廃が混然となった時代のベルリンをスリリングに描く、
ドイツのテレビ史上最大級の制作規模で挑んだ大ヒットドラマ。
繁栄と貧困、自由と退廃が混然となった1929年のベルリンを描き、ヨーロッパで絶大な人気を集めるドイツの連続ドラマ『バビロン・ベルリン』。
ドイツのテレビ史上、最大級の予算をかけ制作されたこのドラマは、「黄金の20年代」と呼ばれた当時のベルリンを克明に再現。ケルンからやってきて地下組織を探る刑事を軸に、この街で生きる様々な階層の人々と社会の諸相がスリリングにつづられる。謎めいた事件、犯罪組織、第1次大戦の傷跡、ソ連スターリン体制への抵抗運動、市井の暮らし、華やかなキャバレー文化・・・。サスペンス、社会性、エロティシズムなど、多彩な要素の詰まったこのドラマは、本国ドイツでは2017年10月からシーズン1が放送され大きな反響を呼び国内の主要な賞を独占。「ヨーロッパ映画賞」では「フィクション連続テレビ映画への貢献賞」が、脚本・演出を共同で手掛けた3名に贈られた。
シーズン1・2 全16話 ドイツ語・日本語字幕
■キャスト
フォルカー・ブルッフ
リヴ・リサ・フリース
ペーター・クルト
■スタッフ
監督:トム・ティクヴァ、アヒム・フォン・ボリース、ヘンドリック・ハンドレーグテン
「バビロン・ベルリン」に描かれた状況や登場人物のディテールには、今日に通じる問題も数多く見て取れる。例えば、貧富の差。レストランやクラブで贅沢の限りを尽くす富裕層と、極端な節約を強いられている人の生活との落差は残酷だ。不安定な雇用や失業などの労働問題、そこに性的搾取も重なる。ヒロインのシャルロッテが、失業している家族を養うために夜は売春婦として働いているのが象徴的だ。過激化する政治意識、報道の偏向、政治家らの汚職、市民と警察の衝突なども、世界のあちこちで今起きていることだ。加えて、登場人物たちがフェミニズム、トランスジェンダー、女装・男装など、多様な考え方、生き方を示し性的アイデンティティーの新たな定義を探していることにも強い現代性を感じる。
ゲーテ・インスティトゥート/東京ドイツ文化センター ウルリケ・クラウトハイムさん