
7月29日
「風薫る5月、と思っていたら真夏日」
鈴木一之です。先週、沖縄の奄美諸島が梅雨入りしたとこの欄に記したら、もう全国各地で真夏日がやってきました。熱中症の被害もかなり多くなっている模様です。
そうかと思えばロシアやドイツでは5月に入って雪が降ったとか。各地で観測史上初めての現象が起きています。フランスでも冷害がひどく、この時期の寒冷に弱いワイン農家のブドウが壊滅状態に陥っているそうです。
伝統のフランス産ワインは、価格の安いスペイン産ワインに市場を侵食されているそうで、ここでも地方発の保護主義的な論調が勢いづく火種が生まれています。
株式市場は突如として変化しました。トランプ大統領に対する「ロシアゲート」疑惑の追及が一気に火を噴いています。「蜜月の百日」が終わったとたんにマスメディアは容赦なく攻勢に出ています。
先週はTOPIXが5週ぶりに下落しました。フランス大統領選の直後から始まった世界経済に対する楽観的な見方からの上昇は一服しています。
この調整を単なる調整と見るべきか、それとも「トランプリスク」をきっかけに抑え込まれていた悪材料が一挙に前面に出てくる兆候と見るべきか、現時点では何とも言えません。
ただ世界全体がそろって史上最高値を更新するという、先週までの動きはひとまず調子が良すぎるのも確かなことで、一服があっても不思議ではありません。
NY市場も、高値圏にいたアップル(AAPL)は伸びきっていたために下落しましたが、週末にかけてキャタピラー(CAT)、ウォルマート(WMT)、ホーム・デポ(HD)、マクドナルド(MCD)の株価は実に堅調です。この辺りの銘柄の方が見方によっては、米国およびグローバル経済の様子をより明確に指し示しているようにも見られます。
大統領選後の韓国政治、北朝鮮の弾道ミサイル発射、世界規模のサイバー攻撃、ブラジルの大統領汚職、英国の総選挙、ECBの出口戦略、原油市況の動向。リスクを数え挙げれはきりがありませんし、「Gゼロ」の世の中では次から次へと新たな難問が噴出してきます。
中でも目下の「トランプリスク」はその最たるものかもしれません。5月29日にコミー前長官の議会証言もセットされました。少なくとも今年の夏はこの話題で持ち切りとなるでしょう。
やりにくいと言えばやりにくい相場なのですが、振り返ってみれば「やりやすい相場」というものはかえって足元に落とし穴が広がったりしていることが多いので、このような状況がむしろ普通と考えていた方が慢心することがなくなってよいのかもしれません。
先週はTOPIX-17業種のうち、値上がりセクターは4業種にとどまりました。反対に値下がり業種は13業種に広がっています。
値下がり上位には「機械」、「鉄鋼・非鉄」などのトランプラリー銘柄が続落し、同じく「銀行」と「金融(除く銀行)」も下落しています。
この他にも「自動車・輸送機」と「電機・精密」が下落しました。このところ相場をリードしていた輸出関連株(この定義もあやふやになっています)が相場の下落を牽引しました。
ただしブイ・テクノロジー(7717)や東京エレクトロン(8035)、山一電機(6941)、RSテクノロジーズ(3445)などの半導体関連株は買い人気を維持しています。
反対に数少ない上昇セクターとして「食品」、「運輸・物流」、「不動産」という内需関連株が前面に浮上しています。
「内需関連」という定義も輸出株以上にあいまいになっています。食品セクターは今やどの企業も海外収益を急拡大させています。その食品株が日清製粉グループ(2002)、ハウス食品グループ(2810)、キリンHD(2502)、プリマハム(2281)、六甲バター(2266)、フィード・ワン(2060)など、片っ端から高値更新となっています。
いずれも業績がよく、「トランプリスク」とも距離を置いています。まったく無関係とは言い切れないのですが、「TPP11(イレブン)」の議論のスタートを悪材料ではなく、むしろ好材料ととらえているフシが感じられます。目先は厳しくなろうともやはり保護主義ではなく、選ぶべきは自由貿易が正しい道なのでしょうね。
小売では「ロイヤルホスト」のロイヤルHD(8179)がしっかりした値動きを維持しています。ニトリHD(9843)は連日のように上場来高値を更新し続けており、良品計画(7453)も高値圏で堅調です。
さらに内需セクターでは、大成建設(1801)、大林組(1802)、長谷工コーポレーション(1808)、カジマ(1812)などの建設株にも上昇トレンドを持続する銘柄が幅広く見られました。
自動車、電機の相場が一巡したら、すぐに食品、小売、建設株という内需セクターが買われ、循環物色がぐるぐると継続しています。先行きに対する見通しが一段とむずかしくなっている状況において、外国人買いだけは続いている様子です。
株式投資の原理・原則というシンプルなスタンスに立ち返って、先行きの収益動向がきちんと見通すことのできる銘柄、信頼のおける経営者に率いられているブレない企業、日々の生活に密着した身近な銘柄、などにシンプルな投資資金が向かっているということでしょうね。
以上
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