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2016年9月25日 【先週のTOPIX 業種別騰落率】

「日銀が金融政策のポリシーを転換」

熊本、大分で発生した地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

鈴木一之です。この土曜日、東京セミナーが開催されました。雨が心配されたのですがほぼ満席の状態で、おかけさまで無事に開催することができました。ご来場の皆さま、本当にありがとうございました。

さて、先週の東京株式市場は、TOPIXが反発しました。1週間で祝日が飛び飛びの2日も入るように、なかなかリズムを取りにくい相場環境でしたが、値動きとしてはまずまずの展開でした。

水曜日に発表された日銀の新しい金融政策ポリシーが、マーケットを押し上げたことになるでしょう。ほぼ2か月にわたり金融市場はこの一点のみを注視してきたと言っても過言ではありません。

日銀はそれまでの量的質的金融緩和を修正し、金利動向を重視した政策に転換しました。ここで用いられる手法は長期金利の操作です。イールドカーブを思い通りに動かして金融調節を図るというものです。

今回もまた日銀は、世界に先駆けてきわめて実験的、先駆的なな調節手法を採ることとなります。この選択が吉と出るか凶と出るか、それは先々にならないとわかりません。

ひとつだけ確かなことは、マネーの総量を重視するリフレ的な手法は一歩も二歩も後退したということです。「失われた20年」の90年代〜2000年代を通じて激しく論じられたデフレ退治の手法に関しては、ここでいったん終止符が打たれたということになりそうです。

いずれにしても、祝日の多かった今週の値動きだけではまだ判断材料が足りません。その前の週には世界的な長期金利の上昇が株価の頭を押さえていただけに、楽観視はできません。それだけ来週以降のマーケットの動きが重要ということになります。

セクター別では、TOPIX-17業種のうちの全業種が値上がりしました。マイナス業種はありません。

その中でも特に上昇の目だった業種は、何と言っても「銀行」です。マイナス金利の深堀りはひとまず回避されたというところから銀行セクターがメガバンク、地方銀行そろって大きく値を戻しました。これは今週以降の展開にもつながることが十分予想されます。

さらに「情報通信・サービスその他」などの内需系成長企業や、「商社・卸売」のような新興国景気に敏感なセクターも大きく買われました。

金利敏感株に加えて、内需株、輸出関連株、いずれもしっかりした一週間だったということになります。

反対に上昇率の小さかったセクターには、「鉄鋼・非鉄」を筆頭に、「自動車・輸送機」、「電機・精密」などが並びました。1ドル=100円に迫る円高進行が株価の伸び悩みにつながっている模様です。

いずれにしても今週は、銀行株をトップバッターに、コマツ(6301)、三菱商事(8058)、ブリヂストン(5108)、JR東日本(9020)、リクルートHD(6098)、そしてソニー(6758)という堂々たる銘柄群に、上昇反転への堂々たる動きが備わってきたように感じられました。立ち合い日数が少なかったということを差し引いても、十分に注目に値する展開だったと考えております。

大相撲秋場所は千秋楽を迎えます。14日目に大関・豪栄道が初優勝を飾りました。横浜DeNAベイスターズは球団史上初のクライマックス・シリーズ進出を決めました。南米対立初のオリンピック、パラリンピックも終わり、初・初・初の文字が並びます。世の中は確実に新しい方向へと動いています。

9月相場を経て、年内最終四半期の10-12月期がまもなく始まります。「秋は魔物が棲む」と言われるその秋相場に臨むに際して、高校野球ばりに「しまっていこ〜!」を大きな声を出したいところです。しまっていきましょう。

以上





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