
7月29日
「3連休明けは衆院選の公示、10月相場も本番です」
鈴木一之です。涼しさを通り越して寒さを感じるようになりました。季節の移り変わりは地球の公転そのもの、コスモスケールで考えれば実に感動的です。
先週も株式市場は政治の世界の動きに翻弄される展開となりました。
このように書き出して、「株式市場」という表現はふさわしくないのかもしれないとすぐに反省しました。翻弄されているのは市場参加者の心理だけであって、株価そのものは政治の変化を特に意識したものでもなかったように思います。
日経平均は5日続伸しました。その前の週まで「日経平均<TOPIX」という不等号で表現されていましたが、それが前週は逆転しました。日経平均ががぜん優勢の展開となっています。
「希望の党」の小池百合子代表が衆院選への不出馬を正式に表明したことで、では過半数を取った時にいったい誰が首班指名されるのか、という疑問が何も解決しないまま現在に至っています。
今ほど選挙報道が神経質になっていることもあまり経験がありません。それはそのまま「モリカケ問題」に決着をつけない状態で解散に踏み切った政府・与党の劣勢を映し出しているように思います。
同時にそれは、有力な対抗馬のない野党の苦境も浮かび上がられています。日本の未来を誰に託せばよいのか、何を基準に判断すればよいのか。教育無償化もいいけどそれで次世代に託す日本の財政は大丈夫なのか。
米国は史上最高値を更新し続けています。週初の発表された日銀短観は予想をはるかに上回る経済の好調ぶりを示しました。足元の経済は盤石ですが、「経済ポピュリズム」とも呼ばれる政策のオンパレードでは与党も野党も風の起こしようがない状況です。
先週の株式市場は、TOPIXが4週連続での上昇となりました。月曜日から金曜日まで、TOPIXは毎日上昇するというしっかりした値動きを続けています。
今年は中国の国慶節と韓国の中秋節が重なり、アジア各国は大型連休に入っています。日本は今週明けが3連休、米国も債券市場などは休場で、選挙前でもあり少しエアポケットの状態でもあります。
それでもセクター別では、先週はTOPIX-17業種のうち13業種が上昇。4業種が値下がりとなりました。
上昇した業種は「鉄鋼・非鉄」、「不動産」、「食品」など、その前の週に下落した業種が一斉に切り返しました。
反対に値下がりした業種も、「エネルギー資源」、「商社・卸売」、「素材・化学」など、それまで上昇していた業種が反落しました。上げ下げを日替わりで切り替えるような、物色の柱を欠く展開でした。
そうは言っても、任天堂(7974)が過熱感ないまま高値を更新しました。トヨタ自動車(7203)、三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)、第一生命HD(8750)、ファーストリテイリング(9983)、ファナック(6954)、リクルートHD(6098)という主力銘柄も残らずしっかりした値動きです。
素材セクターでは、鉄鋼株、非鉄株が値上がり上位に戻ってきており、経済の好調ぶりを株価の面でも支えています。この業種が安定していると、マーケットにも安定感がぐっと増します。
先駆した化学セクターは一服となりましたが、三菱ケミカルHD(4188)、クレハ(4023)、昭和電工(4004)など主力どころは高止まりしたままで、短期調整の後には再び動意づいてきそうな気配を漂わせています。
月末月初をはさんで、TOPIXが4週間も連続で値上がりしている状況ですから、どこかで調整のための下落が入るのが自然です。今はそれを待っている状況のようにも感じられます。
材料株物色が鳴りをひそめ、売られていた銀行株や機械株が上昇し、自動車株にもいよいよ動きが目立ってきました。参加者一同、そろって出遅れ銘柄を探しているようなところもあります。
「秋は魔物が棲む」と呼ばれる10月相場。「ハロウィンから感謝祭までに買え」と言われるNY市場。波乱の予兆を感じさせる二日新甫。今年4月の「三日新甫」は北朝鮮リスクが急浮上したという経緯もあります。
クルド独立、カタルーニャ独立を巡る住民投票が強行され、どちらも現政権の秩序を揺さぶる事態に広がりつつあります。
欧州の荷台大国、ドイツと英国の政治的不安定化は隠しようがありません。フランスのマクロン政権も決して盤石ではありません。
米国ではティラーソン国務長官が「大統領はバカ」と言ったとか、言わないとか。ロシアでは反プーチンのデモが頻発しています。
そして日本、政権選択の総選挙が公示されます。株式市場も10月は少し上昇ピッチを落として、このあとの推移を冷静に見た方がよさそうにも感じますがいかがでしょうか。
ノーベル賞ウィークは日本人の4連連続での受賞はなりませんでしたが、私にとってそれ以上に喜ばしいのがカズオ・イシグロ氏のノーベル文学賞の授賞です。
木曜日はびっくりすると同時に、とてもうれしく、かつ誇らしい気持ちになりました。今もその高揚感に包まれています。
カズオ・イシグロ氏の文学はどれもすばらしい作品だと思います。単純な言い回し、穏やかな表現なのに、主人公の複雑な心理がどこまでも描かれ、静謐で透明で流れるような文章がいつまでも続いてゆきます。
推理小説でもないのに、一度読み始めたら最後まで止まりません。駄作がほとんどありません。最高傑作はやはり「日の名残り」です。4回くらい読みました。
世界的なベストセラー「私を離さないで」も同じように傑作だと思います。こちらは3回読みました。最新作「忘れられた巨人」も同様です。
灯火親しむ秋、読書をするにはよい季節ですね。
以上
金融ストラテジストの岡崎良介と、証券アナリストの鈴木一之が、毎週、株式市場や金融トピックスに精通したゲストを迎えて、投資未経験者から上級者まで、投資情報を必要としたあらゆる人たちを対象にマーケット情報をお送りします。
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