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2019年05月13日公開

日本酒はロックでも美味しい!暑い夏に合う飲み方を試してみよう

日本酒はロックでも美味しい!暑い夏に合う飲み方を試してみよう

日本酒を冷やして飲む人は多いのに、ロックは試したことがないという人はまだまだ多いといわれます。せっかくの日本酒を氷で薄くしてしまうのがもったいない、そんな飲み方は邪道だ、などと考える人もいるようです。しかし、本当に日本酒を好きな人ほどロックを味わっているのも、また事実です。ここではロックで飲む日本酒のおいしさについて解説します。

日本酒は楽しめる温度帯が広いお酒

世界各国にそれぞれ民族や国民特有のお酒はあれど、四季のはっきりしている日本に最もふさわしいお酒はやはり日本酒といえます。「燗でよし冷やでよし」とはよく使われる言葉ですが、広い温度帯で楽しめるお酒が日本酒なのです。また、盃についだ後も温度で風味がうつろうのが日本酒の特徴。そのため、適度な温度でついだ熱燗もそのままにしておけば台無しとなってしまいますし、冷やでも常温が適温とも限りません。「ぬる」燗・「熱」燗といったように、どの温度でも楽しめる自由があるのに、温度に対する日本人の厳しくも鋭い感性が現れているのが日本酒といえるでしょう。

冷蔵庫でキンキンに冷やした冷酒やシャーベット状にして飲む「みぞれ酒」は夏日・真夏日の日が増えた現代にはありがたく、もともと冷やした飲み方が定着しているのが日本酒といえるかもしれません。日本酒はマイナス7度からマイナス10度で凍りますが、この状態にした日本酒はまるで雪景色のようです。シャリシャリした食感のなか香りと味わいが出て、ふわっとそれが消えるみぞれ酒のとりことなってしまう人も多くいます。

もちろん、料理との相性抜きでは語れません。日本酒は熟成の進み具合に応じて、また、一緒に食べる料理に応じて、温度帯を変えて楽しまれています。純米酒はご飯のおともの料理、たとえば煮付け、バター料理などの脂っぽい料理をはじめとして、野菜炒めや肉料理などとよく合うといわる日本酒です。逆に、吟醸系は淡泊な料理にぴったりで、魚の塩焼きや山菜の天ぷら、フルーツとも相性抜群です。温度と料理、その日の気分と合わせることで、いっそう日本酒を深く楽しめるのです。

冷酒とロックはどこが違う?

温度の分類でいうと冷酒は7~10度、常温が15度前後です。ぬる燗は一般的に45度ほどで、上燗(じょうかん)が50度、熱燗は55度ほどです。この分類でいうとロックは冷酒のところに入ります。冷酒は冷蔵庫で温度を下げた日本酒なので、日本酒の持つ本来の香りや味が最もわかりやすいといわれる飲み方です。しかし、温度帯では同じながら、なぜか邪道と呼ばれているのがロックという飲み方といえます。

ロックを邪道とする人たちの根拠とされているのが、ロックは氷で冷やすので徐々に溶けると日本酒が薄まっていくことです。確かに、すばらしい日本酒であればあるほど、水で薄まってしまうのはなんだかもったいなく感じてしまいますよね。ロックで飲む際には、氷があまり溶けないうちに飲み切れる量というのが通の不文律とされているのは、なんとなく理解できるように思えます。

こうした意見の違いがありますが、自由自在なグルメの才能に恵まれた日本人の先祖に習うなら、ぜひとも試してみたいのが日本酒のロックという飲み方です。日本酒はもともとアルコール度数が高いため、アルコールが苦手な人も飲みやすくなるのも特徴です。また、冷酒とともに温度が変化することで、グラスのなかでいろいろな風味が楽しめるのも魅力です。しかし、冷酒に適した日本酒があるように、ロックで飲むのに適した日本酒というものもあります。ロックに適した日本酒を選べばよりおいしく味わえるので、次にロックで飲むのに適している日本酒を紹介します。

ロックで飲むのに適している日本酒は?

ロックで飲むのに適している日本酒は「生酒(なまざけ)」「原酒(げんしゅ)」「純米酒」が王道といわれています。生酒は60度ほどで加熱する火入れと呼ばれる工程を一度もしていないお酒のことです。つまり、絞りたてといえる日本酒ですので、ストレートに香味やフレッシュさを楽しむお酒といわれています。冷酒と同じように、ロックはこのような長所を邪魔しない飲み方です。そのため、生酒はロックに合うといわれています。

原酒とは、造ったままの状態で水などを加えていない日本酒のことです。香りや旨味が濃く、ロックで飲むのに適しています。また、原酒はアルコール度数が強いので、氷で薄めることでちょうどいい飲みごろで口に入れられるのも、この飲み方にぴったりです。ロックで日本酒を飲むということは、見方によっては料理人と似た自由が与えられているともいえますよね。お気に入りの濃度や温度で日本酒を楽しんではどうでしょうか。

にごり酒もロックという飲み方によく合います。にごり酒は濃厚でとろりとしており、発泡しているものも多いのが特徴です。微炭酸があるものは特に清涼感が魅力ですが、氷によってさらに爽やかになるのがロックという飲み方といえます。年中日本酒党の人でも暑い日にグッと飲めます。

ロックで飲むときは氷にこだわろう

氷は温度を冷やすだけでなく、日本酒と混じる水分となりますから、日本酒をロックで飲むなら氷にこだわることが大切です。そのポイントとは「日本酒の味を邪魔しない氷」に尽きるといえるかもしれません。日本酒に合う水は軟水ですから、市販のミネラルウォーターで氷を作るときは軟水のものを選びましょう。硬水に多く含まれる鉄分などが、日本酒の味わいや香りを損ねてしまいます。また、氷の大きさは、冷蔵庫の製氷室で作られるような小さなものでなく、できればもっと大振りの氷が理想的です。細かい氷だとすぐに溶けてお酒が薄まってしまうからです。

ゆっくり溶ける様子を見ていると、暑さも和らぐことでしょう。氷の水分で適度にアルコール分も下がるため、急激にアルコールが摂取されにくくなり、体に優しいのもロックのよいところです。紫式部の「源氏物語」には氷を顔や胸にあてて涼をとる様子が描かれていますが、そんな平安貴族よりもっと贅沢な日本酒の味わい方をしてみてはどうでしょうか。

味わいを引き立てる酒器選びのポイント

日本酒をロックで飲む際の酒器選びのポイントは氷が溶けていく様子がきれい・涼しげという点で、「香りを感じやすい広口」が挙げられます。ロックという飲み方は日本酒の温度を下げますから、強すぎる香りや癖をマイルドにしてくれる作用があります。しかし、あまりやりすぎてしまうと日本酒本来が持っていた香りを消してしまいます。そのため、香りを感じやすいように飲み口の広い酒器を選び、適度な量の氷を入れるのが基本です。

また、氷が解けていく様子を楽しみながら飲むのは、暑い日ならば特に楽しみのひとつといえます。背が低めのグラスで納涼を目で見て、風味で感じるのはとても贅沢な楽しみといえるでしょう。発泡性のにごり酒をロックで飲むなら、はじける泡の様子も楽しめるように、背が高めのグラスを選ぶのがおすすめです。ガラス製の酒器なら、さらに涼しげになります。

まとめ

日本酒をロックで飲むのは邪道だとする人もいますが、ロックに合う日本酒を選ぶことで、より美味しく日本酒を味わえます。日本酒を愛する人にこそ、ロックという飲み方がおすすめといえるのです。氷とグラスが奏でるカラカラという音、温度や濃度を手のうちで調整できる自由さや、楽しみがあります。日本酒を水で薄めることに抵抗があっても、お酒そのものが京都伏見の水、灘の宮水、新潟の名水などから造られていることを考えれば、とても自然なことといえるかもしれません。一度ロックで日本酒を味わってみてはどうでしょうか。



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