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2019年04月22日公開

日本酒は酒器でもっと美味くなる!美味しい酒器の選び方

日本酒は酒器でもっと美味くなる!美味しい酒器の選び方

お酒を飲むなら、どの器で飲んでも同じだと思っていませんか。実は、日本酒は、飲む器によって香りや風味が変化するといわれています。美味しく飲むためにも、酒器選びにはこだわりたいものです。同じ酒器でも、素材や形状、容量によって合うお酒は異なります。そこで、酒器の違いによるお酒の香りや味の違いについて紹介します。

日本酒は酒器によって味が変わる?

日本酒は、種類や温度によって味わいが変わります。日本酒の温度は、酒器をもつ手の温度が伝わって変化することがあります。また、大量に注ぐことで味が分散し、飛んでしまうこともあるのです。酒器の口径は、日本酒の香りと口当たりに影響します。口径が広いと、日本酒が広範囲で空気に触れるため酸化しやすく、より香りを発散するようになります。さらに、熱燗などアルコール臭が強い場合、そのにおいを飛ばすメリットもあるのです。口径は、味の違いにも関連しています。口径が大きいほど味わいは濃厚になり、小さいほどすっきりする傾向があります。

酒器の形状も、日本酒の味わいに関連しています。そのため、酒器の容量や素材、口径、形状が重要なのです。酒器の形状は、大きく4つに分類できます。底が深くなっており、上にそのまま伸ばしたようなストレート型、口が広いラッパ型、腰が広く飲み口に向かって狭くなるつぼみ型、広い腰がそのまま飲み口まで続くボウル・ワングリ型です。

代表的な酒器の種類とは?

「猪口(ちょこ)」は、一度で飲み干せるサイズが特徴の酒器です。もともとは、少量の料理を盛り付けるための器でした。しかし、江戸時代から酒器として使用されるようになったのです。燗したお酒をちょっとずつ飲むのに向いており、熱燗などに好まれます。「ぐい飲み」は、猪口よりも大きい酒器を指します。ぐいぐい飲めることから、ぐい飲みと呼ばれており、サイズにはっきりとした決まりはありません。小さな湯飲み茶碗サイズから、猪口より深い器までさまざまです。猪口に比べると香りが立ちやすい形状なので、常温もしくはぬる燗のお酒に向いています。猪口よりも好まれる傾向にあり、日本酒好きには人気の高いタイプです。

「徳利(とっくり)」は、首が細い独特のフォルムが特徴の酒器です。陶器製で、醤油や油用の器としても利用されていました。かつては、小さなサイズから1升サイズまでがスタンダードでしたが、酒器として利用されるようになってからは、1~2合サイズが主流です。お酒を注ぐ際に、トクトクと音が出ることから徳利と呼ばれるようになったという説があります。「片口」は、注ぎ口のついた酒器です。縄文土器や弥生土器にも同じ形状のものがあり、古くから親しまれてきました。かつては、水など液体を注ぐための容器として用いられていたものです。口径が広いうえに蓋がないので、燗したお酒は冷めやすく向いていません。常温のお酒や冷酒用として使用すれば、広い口から香りを楽しむことができます。

素材による味わいの変化

陶器でできた酒器は、一般的な日本酒の酒器として知られています。シンプルで美しく、どこか素朴な雰囲気があります。日本酒の味をまろやかにしてくれるのが特徴で、特に、コクがある日本酒を陶器の酒器で飲むと、口の中一杯に広がる香りが堪能できるのではないでしょうか。米と水から作られる日本酒に対し、土から作られる陶器は、ベストマッチングともいえます。備前焼や信楽焼など、陶器にもさまざまな種類がありそれぞれ特徴が異なるので、日本酒に合わせて陶器の種類も変えてみるのも楽しいかもしれません。

土から作られる陶器に対し、磁器は石から作られる酒器です。陶石といわれる石の粉を原料としています。焼いた後は、半ガラス質となり、表面の美しさを楽しむことができます。磁器に比べると、透光性があり、涼しげで滑らかな印象です。半ガラス質になることで、熱を伝えやすいという特徴があります。そのため、熱燗を入れるとダイレクトに温度が伝わります。口当たりのよさも、磁器の特徴といえるでしょう。

ガラスの酒器は、透明感があり、涼やかな見た目が大きな特徴で、冷酒に向いています。シャープで繊細な日本酒の味を、ダイレクトに感じることができます。そのため、利き酒をガラスの酒器で行うことも珍しくありません。大吟醸など、切れ味の強い日本酒には、なるべく薄いガラス酒器が向いています。一方、にごり酒など濃厚なものは、厚みのあるガラス酒器を選ぶとよいでしょう。コップ型ではなく、ワイングラスで日本酒を楽しむ人も増えています。

錫器(すずき)は、錆びにくく色が変化しにくい錫という金属素材を原料とした酒器です。分子構造が粗く、錫のもつイオン効果が日本酒の雑味をとって甘くまろやかにするといわれています。熱伝導が高く、陶器と比べると熱が伝わるスピードは1.8倍にもなります。さらに、全体に温度を伝えるスピードは50倍にもなるのです。そのため、燗が早くつき、冷酒も涼やかに引き立ちます。

漆器は、和洋折衷の美しさをもつ酒器で、和のテーブルだけでなく洋食器でも存在感を放ち、アクセントにもなります。天然の塗料である漆を使っているのが特徴で、縄文時代の遺跡からも漆器は見つかっています。熱燗を注いでも、漆の断熱性によって酒器がもてないという心配はありません。保温性にも優れているため、中に入れたお酒が冷めにくいというメリットもあるのです。さらに、鋭利なものには弱いですが、割れにくく欠けにくいという特徴もあります。使い続けることで、艶に深みが増し、変化していく表情を楽しめるのも漆器ならではといえるでしょう。

形状による香りの違い

酒器の形状は、口径と同じく日本酒の香りや味と大きくかかわりがあります。器の口が小さいと、すっきり飲めて日本酒の爽やかな香りが引き立ちます。反対に、口が広い器だと濃厚な味わいが楽しめるのです。そのため、日本酒の華やかな香りを満喫したいときは口径が大きい酒器を、すっきり軽い飲み口を求めるのであれば、口径が小さい酒器を選びましょう。「バルーン・すぼまり」は、飲み口よりボトムが広がっているタイプです。口部がすぼまっているため、香りを閉じ込めて濃厚な味わいを引き立ててくれます。特に、日本酒の原料である米の香りと味を存分に楽しめる純米酒は、バルーン・すぼまりタイプの酒器と相性がよいといえるでしょう。

「ストレート」は、縦長で直線的なフォルムが特徴です。底が深いため、空気と触れる面積が少なく、風味を閉じ込めて日本酒本来の味わいや香りを楽しむことができます。特に、原酒や古酒、熟成酒など、癖の強い日本酒に向いています。癖の強い日本酒は、味が濃厚で強い傾向のため、辛口のキレを引き立てるストレートタイプの酒器で味わうと、より一層おいしいのではないでしょうか。特に、風味がシャープに感じられるガラスタイプのストレート酒器を使うとよいでしょう。

「わんぐり」は、口径が広い酒器で、丸みのあるフォルムが特徴です。口の中で、日本酒の味わいや甘み、うま味を存分に長時間楽しむことができます。特に、本醸造酒や普通酒に向いている酒器です。日本酒は温度に敏感なので、たった5度の温度差でも風味や香りが変化してしまいます。そのため、一口サイズのわんぐりを使い一気に飲んでしまうと、よりおいしく感じられるはずです。温度変化を防ごうと、分厚いわんぐりを選んでしまうと、今度は舌のおいしさを感じる部分に流し込めなくなってしまいます。そのため、できるだけ薄いわんぐりを選び、温度が変化する前に飲み切るようにしましょう。味が濃い日本酒は、陶器のわんぐりを、繊細でシャープな味わいの日本酒はガラス製のわんぐりが適しています。

温度による酒器の選び方

常温のお酒を飲むときは、それほど気にする必要はありません。しかし、燗酒や冷酒は時間が経つにつれて味が変化するため、酒器の大きさや容量に注意して選ぶ必要があります。温めたお酒は、温度が下がるとアルコールが飛んでしまうため、味が変化しておいしさが落ちてしまいます。そのため、早めに飲み切れる猪口が向いているといえるでしょう。また、保温性に優れた錫器など、金属を加工した酒器も温かいお酒に適しています。酒器が常温でも、入れたお酒の温度が伝わってすぐに温かくなるため、温度変化が少なく楽しめるのです。

ただし、熱伝導率がよいということは、外気の影響を受けやすいということでもあります。そのため、保温を目的とするのであれば、ガラスや陶器を選ぶようにしましょう。ゆっくり時間をかけて燗酒を楽しみたいという人は、あらかじめ温めておいた陶器の酒器を使うとよいでしょう。特に、口径より下部が丸みを帯びた形状の猪口なら、日本酒の香りをふんわり包み込んでくれるため、お米本来の甘味が感じられるはずです。反対に、冷酒に適しているのは、磁器やガラスが素材の酒器です。温度が上がりにくく、見た目も涼やかな印象になります。特に、薄いグラスは飲み口が繊細なので、日本酒の味わいを引き出しやすいです。

また、ワイングラスなら、お酒が入った部分に手が触れないため、お酒の温度が上がりにくいというメリットがあります。さらに、口径も閉じているため、香りを閉じ込めて少しずつ楽しめる吟醸タイプの日本酒に向いています。さまざまなタイプの器で、さまざまな温度の日本酒を飲んでみて、自分好みの組み合わせを探してみましょう。

まとめ

お酒をよりおいしく飲むためには、酒器の容量や形状、素材が大きくかかわってきます。飲むときの雰囲気を高めるためにも、デザインを重要視して酒器を選ぶ人もいるかもしれません。そこに、容量や形状、素材といった新たな視点を付けくわえてみることで、新たな日本酒の魅力と楽しさに気付けるはずです。同じお酒でも、酒器を変えるだけで今までとは違う味わいが楽しめるでしょう。さまざまな味や香り、温度のお酒に合わせ、お気に入りの酒器を選んでみてはどうでしょうか。まずは手に取りやすい価格の酒器から、飲み比べてみましょう。



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