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2019年04月11日公開

美味しい酒が飲みたい!寿司に合う日本酒の選び方とは?

美味しい酒が飲みたい!寿司に合う日本酒の選び方とは?

寿司を食べる時、みなさんは何を飲みますか。寿司屋でビールを頼む人はよく見かけますが、最近ではワインを合わせる人もいますね。しかし、寿司と言えばやはり日本酒ではないでしょうか。日本食である寿司と日本酒ですから、元々の相性も良いはずです。どちらもお米を使っているという共通点もあります。とはいえ、日本酒にも様々な種類があり、寿司ネタにもあっさりしたものから比較的味の濃いものまで幅広くなっています。寿司と相性の良いお酒を知ることで、より楽しめるようになるでしょう。ここでは、寿司に合う日本酒の選び方について紹介します。

料理によって選び方を変えるのが通

よく「マリアージュ」という言葉を聞きますよね。お酒と料理の間には、人と人との間にあるのと同じように相性の良し悪しがあります。相性の良いもの同士を選ぶとお酒も料理も、より美味しく味わうことができます。よく耳にするのは、ワインと料理のマリアージュの話かもしれません。肉料理には赤ワイン、魚料理には白ワイン、といった具合に合わせるほか、レストランでは料理と合う銘柄のワインをすすめてくれたりします。日本酒の場合、蔵のある土地や銘柄などによって個性がまったく異なります。米から麹を作る際の酵母の違いと造り方によってもまったく違った日本酒が生まれるのです。そういったさまざまな組み合わせの違いによって、風味や香りなどが変わってくるのが日本酒であるということができます。

日本酒と料理の合わせ方のポイントは、味の調和、いわゆるマリアージュを考えることが第一です。そして、口の中をリフレッシュさせて料理を美味しく食べ進められるかどうか、という点も重要です。そのことを説明するために、まずは日本酒を特徴ごとに分けて紹介しましょう。第一に、純米系と呼ばれるものがあります。お米のふくよかな風味が感じられる豊かな味わいがあることが特徴です。純米酒の原材料となるのは、お米と米麹だけです。白米と味の濃い料理の相性が良いのと同じように、しっかりとした味付けの料理とマッチするタイプの日本酒と言われています。

お米とバターの相性が良いように、日本酒とバターを使った濃厚な料理の相性も良いのです。つまり、洋食と共に飲んでも美味しいということですね。次に挙げるのは、吟醸系です。吟醸系には、吟醸酒、大吟醸酒のほか、純米吟醸酒、純米大吟醸酒があります。吟醸、大吟醸には醸造アルコールが使われていることが多いですが、純米吟醸と純米大吟醸は、名前からも分かる通り米と米麹のみが用いられています。吟醸酒というのは、米を磨いて削ってから蒸し上げて作るお酒です。米の表層部のたんぱく質や脂肪分を削り取ることで、お酒の雑味となる部分を取り除きます。

有名なお酒で、磨き2割3分と謳っているものは、つまり中心部分の23%だけを残すよう精米して作っているという意味なのです。一般的に、磨いて外側を削っていくほど、フルーティな香り高い日本酒となります。吟醸系は、フルーティな香りを持ち、あっさりとした飲み口が特徴であり、濃い味の料理とはあまり相性が良くありません。逆に、あっさり、さっぱりとした味の料理と合わせて飲むと美味しいです。続いて紹介するのは、本醸造系と普通酒です。これらのお酒は、香りが強くなく、飲み口は淡麗で辛口なものが多いです。清涼感もあり、合う料理も多いのでオールマイティなお酒と言えるでしょう。

最後に、古酒系について説明します。古酒はその名の通り長期に渡り熟成させたお酒です。複雑な味わいや香りを持っているのが特徴です。同じように、熟成させた食材や料理との相性が良いでしょう。また、甘みの強い料理とも相性が良く、食事をしながら少しずつ飲んでいくのがおすすめの飲み方です。

寿司に合う日本酒とは?

では、紹介した日本酒の分類のうちで、お寿司に合う日本酒とはどのタイプでしょうか。お寿司は昔から日本酒と合わせて食べることが多い料理でした。元々、相性が良い組み合わせであることは間違いありません。寿司ネタであるお刺身の、新鮮で繊細な素材の味を楽しむことを考えて日本酒を選ぶのが定石と言えます。そのように考えると、素材の味を邪魔せずにお酒もお寿司も味わえる吟醸系や普通酒などで、淡麗な飲み口のお酒が相性も良くおすすめです。爽やかですっきりとした味わいで、鮮魚との相性は抜群です。甘口を選ぶか、辛口を選ぶかは、好みで決めても良いでしょう。

アナゴやウナギに合う日本酒とは

先に説明したように、寿司に合うのは基本的には吟醸系や普通酒などのすっきりとした味わいのお酒です。しかし、寿司ネタの中でもこってりした味わいのものもあるでしょう。そういったものには、純米酒が合うのです。純米酒は米と米麹のみで造られているお酒であり、お米の持つふくよかな味わいが特徴です。味が濃く、こってりした料理と相性が良いお酒となっています。ですから、アナゴやウナギといった、寿司ネタの中でも脂肪分が多く含まれており、味の濃い詰めだれがかけられている場合などは特に純米系と相性が合うわけです。

もし、アナゴの詰めだれが甘口であれば、お酒も甘口が合いますし、詰めが甘辛であれば辛口のお酒と共に食するのも良いでしょう。このようなマッチングをすると、お寿司の味も日本酒の味も、共に美味しく味わうことができます。ただし、甘口料理と辛口のお酒、またはその逆の組み合わせをしてしまうと、一方の辛味がより強く感じられてしまうので、気を付けてください。

なお、アナゴやウナギに限らずとも、寿司ネタには意外とこってりとしたものや味の濃いものがあります。中とろもそうですし、肝系のものも脂肪分がたっぷりの旨味があります。タレで食べるネタも、アナゴに限らず煮ハマグリなどもあるでしょう。そのような濃厚なネタを食べる時にはこの話を思い出して、ぜひ純米酒や濃醇系のお酒と合わせてみてください。

淡白な白身の魚に合う日本酒

では、反対にあっさりとした白身の寿司ネタに合う日本酒とは、どのようなものでしょうか。オールマイティな普通酒や本醸造酒はもちろんOKです。香りが穏やかで、味わいも軽いので白身魚の寿司にぴったりと合います。そのほかにも、フルーティな香りですっきりとした飲み口の吟醸酒、大吟醸酒も合うでしょう。濃醇なタイプか淡麗なタイプかと言えば、やはり淡麗で辛口なタイプがマッチすると言えます。温度について言えば、お燗するよりも冷やか冷酒が良いでしょう。ただし、吟醸系は冷やしすぎると香りが薄くなってしまうこともあるので、あまり冷たすぎるものは選ばない方がいいでしょう。冷や程度で、十分美味しく飲めます。

ところで、白身のネタと言えばどのようなものがあるでしょうか。まずは、タイやヒラメが筆頭に挙げられるでしょう。そのほかにも、サワラやカレイ、スズキやカンパチなどがあります。アジは光ものとして扱われますが、シマアジは白身魚としてカウントされるのです。また、ブリやハマチも白身魚ですが、中でもブリは少し味にコクがある白身魚と言えます。

冷酒と熱燗で迷った場合は

日本酒は、その種類だけではなく、飲み方によっても味わいが違うということが特徴のひとつとなっています。ここでは、飲む温度による違いについて詳しく説明していきます。まず、大きく分けると冷酒と熱燗に分類することができます。冷酒というのは、冷蔵庫で冷やしたお酒のことです。もちろん、冷たい状態ということですね。そして、燗酒というのは温めたお酒のことを言います。たまにお店などで、お客さんやお店の人が「日本酒、冷やで」などと言っているのを耳にすることがないでしょうか。実はこの「冷や」「冷や酒」というのは、常温のお酒のことを言う表現なのです。

昔は今のような冷蔵庫などがなかったので、お酒は常温で飲むかお燗して飲むかの2択でした。ですから、お燗の対照語として「冷や」と呼んでいたのですが、それはキーンと冷えて冷たいという意味ではなかったのです。今では、お店の人でもそのことを知らない場合もあり、常温で飲みたくて「冷やで」と頼んでも、冷酒が出てきてしまうこともあるようです。そして、熱燗にも冷酒にも、実はそれぞれ5度刻みぐらいで異なる呼び方があるのです。では、熱燗の呼び方の方から紹介していきましょう。30度ほどにお燗したお酒を、日向燗(ひなたかん)と呼びます。まさに、温かい日向の温度といった具合ですね。「日向燗で」と注文するだけで、少しほっこりとしそうですね。

続いて、35度のものを人肌燗(ひとはだかん)と呼びます。40度だと、ぬる燗と呼び、45度は上燗(じょうかん)、オーソドックスな名前である熱燗(あつかん)は実は50度に温めたお酒のことを言います。さらに熱く、55度以上に温めたものを飛び切り燗(とびきりかん)と呼ぶのです。寒い冬などは、飛び切り燗を飲めば身体が温まりそうですね。ただし、熱燗に向いているお酒とそうでないお酒があるので注意が必要です。純米酒の中でも、吟醸酒や大吟醸酒のようにフルーティな香りが高いタイプのお酒は、燗にするとその繊細な味わいが飛んで失われてしまうため、冷酒や冷や酒で飲むのがおすすめです。一方、コクのある純米酒は熱燗で飲むと、より一層旨さが引き立ちます。

冷たく冷やして飲む場合にも温度によって呼び分けられています。15度に冷やしたお酒を涼冷え(すずひえ)と言います。そして、10度が花冷え(はなひえ)です。ちょうど冷蔵庫ぐらいの温度であり、冬と春の狭間の肌寒い日のことも同じように花冷えと言ったりしますね。そして、5度を雪冷え(ゆきひえ)と表し、みぞれ酒と言うと0度に冷やしたお酒のこととなります。みぞれ酒は、まるでお酒のシャーベットのような状態となります。

利き酒と言うと、種類の違うさまざまなお酒を飲み比べることを言いますが、ひとつのお酒の温度を変えて飲み比べて、好みの温度を見つけるというのも日本酒通への道です。

まとめ

最初に紹介したように、基本的にお寿司にはすっきりとした味わいの日本酒が合います。そうは言っても、お寿司はすべてをひとくくりにできるような単純な食べ物ではありません。素材の味を活かしたい白身や、味にコクを感じられる脂身の多いネタもあれば、醤油味の甘だれをつけて食べるネタもあります。それぞれのネタによって、日本酒を飲み比べてみるというのも、面白い試みです。お酒と料理の相性を参考にして、ぜひ飲み比べてみてください。そして、自分だけのお気に入りのマリアージュを見つけて楽しんでください。



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