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2016年11月12日

11月12日

2016年11月13日 【今週のTOPIX 業種別騰落率】

「米国民はドナルド・トランプ大統領を選択」

熊本、大分で発生した地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

鈴木一之です。「驚天動地」とはまさにこのことです。世の中のこれまでの制度や仕組みがすべてひっくり返ってしまうような経験は、一生のうちにそう何度も経験できるものではありません。それを全世界の人が同時に体験した一週間でした。

「トランプ大統領」の誕生がいまだに信じられないままでいます。当のアメリカ国民が当惑しきっており、若者の暴動が全米各地で起こり、テレビの特集番組でも米国民一人ひとりが今の心情を語る映像が流れています。

最も驚いたことは、トランプ大統領の誕生を受けてNYダウ工業株平均が急上昇を続け、なんと史上最高値を更新したことです。重厚長大産業の株価がいずれも上昇しており、これからの4年間、保護主義と同盟軽視のスタンスで明らかに内向きになる米国の政策をストレートに歓迎しています。

トランプ現象は間違いなく来年のドイツとフランスの国政選挙に対して大きな影響を与えていくでしょう。そのたびに規模の大小の差はあれ、マーケットは今回とよく似たような激しい反応を示してゆくことでしょうか。たいへんな時代です。

ひとまずは韓国とイタリアの目下の政治状況を見つめる必要があるのかもしれませんが、そうなると現在の日本の政治状況は海外から見れば、おそろしく安定しているように見えるはずです。

期せずして円安・ドル高が進行していますが、今後は「いざリスクオフ」時の円高シフトはこれまで以上に強まることもありそうです。

今週の東京株式市場は、T0PIXが早くも反発しました。週半ばに米大統領選挙の結果を受けて大幅安を記録しましたが、ご存じのとおりあっという間に取り返しました。

戻りの主役は大型株、バリュー株です。小型株、マザーズ指数はほとんど動いていません。グロース株も同様です。

セクター別では、TOPIX-17業種のうちの値上がりが13業種、値下がりは4業種でした。

値上がりセクターの上位は、「銀行」がトップです。トランプ大統領の誕生で米国では「ドッド・フランク法」の緩和が早くも指摘されており、米国の銀行株が大幅高を記録しています。

続いて「金融(除く銀行)」です。これも生命保険や証券セクターが急上昇しています。米国の長期金利の上昇が顕著となっており、生損保の資産運用は少しは楽になるようです。証券株が買われているのもほぼ同じ理由と見られます。

1兆ドルという巨大なインフラ投資が動き出そうとしており、「鉄鋼・非鉄」や「機械」セクターも週の後半には大幅高となりました。

すでに夏ごろから株価は底入れ反転していましたが、これまでは買おうにも理由が見つからないため、機関投資家にはなかなか手を出しにくいセクターでした。しかし今後は大手を振って買うことができるという感触です。

反対に値下がり上位のセクターは、「食品」や「情報通信・サービスその他」のディフェンシブ的な業種が登場しました。かなりよい決算を発表しても株価はそのたびに大きく売られています。

買われたものが売られ、売られていたものが買われるという流れが鮮明になっています。世界中を揺さぶる文字通りの激震が少し収まるまでは、先週起こった物色の流れがしばらく続きそうです。

以上






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