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2016年11月04日

11月4日

2016年11月5日 【今週のTOPIX 業種別騰落率】

「米国・大統領選挙を目前にして急落」

熊本、大分で発生した地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

鈴木一之です。早いもので今年も霜月、11月です。急に寒気が押し寄せ風邪を引いている人が急に増えました。何かと世の中がせわしなく、以前より物事が急速に進むようになった気がします。

アメリカの大統領選挙も急展開しております。第3回目のTV討論会以降、クリントン候補が盤石の足場を固めたかに見えたのもつかの間、メール問題が再び争点に浮上してトランプ候補との差がほとんどなくなりました。

これによって世界の金融市場が再びリスクオフに直面しました。日経平均は週後半にかけて急落しています。半年ぶりの高値に到達したと思いきや、またもや伸びきれず頭を抑えられました。

今週の東京株式市場は、T0PIXが3週ぶりに反落しました。5月高値を抜くという望外の上昇を続けていた分だけ、上昇分をはき出したという感触です。騰落レシオは140%台の熱っぽさをクールダウンし始めました。

セクター別では、TOPIX-17業種のうちの全業種が値下がりしました。値下がり業種がゼロとなった先週とは正反対の展開です。

値下がりセクターの下の方では「自動車・輸送機」が目立ちます。トヨタ(7203)が1日で▲4%も下落するという軟調ぶりです。米国リスクと円高リスクがダブルで前面に浮上しています。ただし自動車部品株の中にはしっかりした銘柄も見られます。

このほかにも値下がりセクターとしては、「医薬品」、「エネルギー資源」、「銀行」などが目につきます。とりわけ医薬品セクターは、武田薬品(4502)、アステラス製薬(4503)、エーザイ(4523)などほぼ全面安となりました。こちらも決算悪化、為替の円高が重なって極端な下落となりました。

反対に値下がりの小さいところでは「食品」、「小売」、「建設・資材」などの動きが目立ちました。世界の状況が荒れ模様になってくると、内需セクターの強さが光ります。実際に食品株の中には、決算内容が驚くほどよいものが見られたりしています。

昨年の今ごろ「2016年は政治の年だ」とあちらこちらで指摘されてましたが、まったくその通りの状況です。政治が不確実性の前面に浮上しています。

各国の政治を突き動かしているのはその国の民衆であり、民衆の不満や怒りがおそろしいほど巨大なうねりとなって世界中で噴出しているかのようです。

高齢化、社会保障、財政赤字など「課題先進国」と呼ばれた日本は、先に問題を抱えた分だけ奇妙な安定感にひたっており、世界の逃避資金の受け皿になっている様子です。

社会が安定しているという点は確かに評価できるのかもしれませんが、逆に見ればそういう世の中は社会のダイナミズムも失われがちになりかねません。それがよいことなのか、悪いことなのか、簡単には判断できないのが「ニューノーマル」の落ち着きどころを探している今の世の中です。

その中にあって今週の株価の動きでひとつ、目についたのがエレクトロニクス株の堅調ぶりです。ソニー(6758)やパナソニック(6752)、村田製作所(6981)などの主力銘柄は軟調でしたが、プリント基板、コンデンサ、ハイテク素材、カーナビなど中小型株がいずれも意外なほど堅調でした。

トランプ・リスクという巨大なリスクオフの流れに巻き込まれて平常心を保つのはむずかしい状況ですが、有機ELや自動運転、第4次産業革命の実需は着実に企業サイドに回ってきている模様です。非鉄や化学も意外なほどしっかりしており、次の局面に備えた動きは準備されているようにも感じられました。

11月4日(金)の夜9時のニコニコ動画、「米・雇用統計アナライズ」では大勢の方にご視聴いただき、本当にありがとうございました。初めての試みでしたので画面の操作に手こずったり、話の受け答えがちぐはぐだったり(それは私です)とドタバタしてしまいましたが、皆さまに暖かく見守っていただき無事に終了することができました。

何よりも、これまでまったくの空白地帯だった「金曜日の夜」の時間が埋められたことが非常に大きかったように思います。今回の生放送で浮かび上がった課題や反省点を活かして次につなげてまいります。これからもどうぞよろしくお願いいたします。

以上






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