マーケット・アナライズplus+

番組詳細

2016年07月30日

7月30日

2016年7月31日 【先週のTOPIX 業種別騰落率】

「週末、日銀が追加緩和を決定、BOJもGO」

熊本、大分で発生した地震により被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

鈴木一之です。明日から8月。暑さはこれからが本番ですが、「夏は7月まで」というのが私の中の感覚で、8月ともなるとそこかしこに秋の気配を感じてしまいます。宿題に手をつけなければなりません。

先週の株式市場は比較的静かな動きに終始しました。週末の日銀・政策決定会合を前にマーケットではかなり神経質になっており、株価指数上では大きな動きは見られませんでした。

その日銀決定会合ですが、半年ぶりに追加的な緩和策を発表しました。ただし事前のマーケットの予想とは多少異なり、ETF買い入れの増額(3.3兆円から6兆円に倍増)、企業・金融機関のドル資金の調達支援(120億ドルから240億ドルに倍増)などが講じられました。

当初の市場の期待や予想とはかなりかけ離れたものになりましたが、金曜日のマーケットは株価が売られた後に買い戻されて、為替は102円台まで円高になった後に103円台に戻しました。4月の決定会合後の動きとは違って、ひとまず無難に消化したということになります。

TOPIXは3週ぶりに小幅反落しました。金曜日は大引けでプラスになりましたが、火曜日と木曜日の下げが響きました。

業種別でも、TOPIX-17業種のうちの上昇は5業種にとどまり、下落した業種は12業種に及びました。

値下がりセクターはカラ売りファンドの出現した「商社・卸売」が入り、「情報通信・サービスその他」、「食品」、「医薬品」などディフェンシブ的なセクターが多く見られます。

反対に値上がりセクターは、「金融(除く銀行)」と「銀行」です。日銀の追加緩和策を受けてメガバンクと地銀株が出来高を伴って一斉に上昇しており、週明け以降の上昇にも弾みがつくことが十分に考えられます。証券、保険、ノンバンクの上昇も目立ちます。

さらに「建設・資材」の動きも目につきます。事業規模が28兆円に拡大した経済対策の恩恵をフルに受けると見られる建設セクターは、先週に続いて今週もマーケットのもう一方の主役をつとめています。

また決算の好調な銘柄の動きも活発です。九電工(1959)、関電工(1942)、MARUWA(5344)、日立マクセル(6810)、アルパイン(6816)、川崎重工(7012)、為替市場の動きにはあまり影響されていないような銘柄のラインアップです。

そして化学セクターです。信越化学(4063)がこれまで明らかにしていなかった通期の業績見通しを発表したことによって、日本ゼオン(4205)、積水化学(4204)、三井化学(4183)、関東電化工業(4047)など、ファインケミカルに強い化学株が一斉に動き出しました。

先週は明らかに化学の週でした。決算発表を機に、今週以降はまた別の業種から動きが出てくることになりそうです。

マクロ的には、今後も日銀の金融政策が論議を呼びそうです。今回の緩和措置は、追加策への期待が膨らんでいたマーケットの投機筋をなだめるにはそれなりの効果がありました。しかし、中央銀行が直接株価を買い支えてどうするのか、当面の政策目標である物価押し上げ、デフレ脱却に本当に効果があるのか、という疑問は残ります。

そうは言っても個々の銘柄、個々のセクターがしっかりと動きを開始しています。本格的に始まった3月決算企業の第1四半期の決算内容を受けて、銘柄固有の息吹きが感じられるようになりました。

明日から始まる8月相場では、日銀会合やマクロ経済の重石が少しだけ取り払われて、インデックスプレーに左右されない、個別銘柄の力量が問われる相場になってゆくことでしょう。

「リアル・マーケット・アナライズ in 横浜」にも大勢の皆さまにお越しいただき、まことにありがとうございました。日本の文明開化の地、横浜は歴史的な建物と異国情緒が混ざり合うとても気持ちのよい街ですね。ぜひまたこの地で皆さまにお目にかかれることを楽しみにしております。

以上






放送情報


  • facebook
  • twitter