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2017年09月09日

秋が深まりつつ、となりは何をする人ぞ。。

2017年9月10日 【先週のTOPIX 業種別騰落率】

「秋が深まりつつ、となりは何をする人ぞ。。」
 

鈴木一之です。地政学リスクに揺さぶられる日々が続いています。

今の日本では「建国記念日」はなんとなく通過してしまうだけの祝日となっています。それがとなりの北朝鮮では、重要な国威発揚のための祝祭日となっているようです。


先々週の「Jアラート」、先週の水爆実験に続いて、今週も同じようなミサイル発射があるのかないのか。世界中が緊張した1週間を過ごしました。本当に迷惑な話ですが、この週末はとりわけそうでした。


本日の日曜の朝を迎えて、いまだミサイルは発射されてはおりません。しかし少しも安心感は取り戻せないままの状況です。北朝鮮はこれまで、重要日程の「翌日」にミサイル発射を行ってきたという奇妙な実績があるためです。


秋は「仲秋の名月」。空が済みわたるこの季節は、朝に夕に空を見上げることが多くなります。今年の十五夜は10月4日だそうですが、ミサイルの飛来なんかではなく、秋ならではの風物を心穏やかに愛でたいものです。


先週の東京株式市場では、TOPIXが反落しました。その前の週に4週ぶりに上昇したばかりですが、早くも全面的に軟化しました。

週明けの米国がレイバーデイで休場。その間に地政学リスクを意識して月・火はほぼ全面安の展開。その後は少し持ち直しましたが、一進一退の展開となっています。

世界が東アジア情勢に神経を尖らせる状況で、FRBやECBは金融政策を運営していかなければならないとは、それが任務とは言えたいへん骨の折れる作業です。

史上最大規模のハリケーンの襲来、トランプ政権と議会との衝突など、24時間、心の休まる時がありません。


救いは新興国の経済環境が好調な点です。ブラジル、中国、インド、ロシア、それに南アフリカなど、かつての「BRICS」が再び力を増してきました。いずれも中間所得層が急速に増えており、その日常生活の需要だけで世界は好転するようになっています。

資源価格は5年間続いた下落トレンドがはっきりと終わりを告げたようにも見えます。


セクター別では、TOPIX-17業種のすべてが値下がりしました。前週とはちょうど裏返しの状況です。

その中で値下がりの小さかったセクターが、「機械」と「自動車・輸送機」です。どちらも設備投資関連と位置づけることができます。


現在の日本では設備投資が目立って活発化してきました。自動化、省力化、製造業のデジタル化。いずれも製造機械の更新需要をうながします。

徐々にですが、日本でも「第四次産業革命」の到来に向けた未来投資が目につくようになってきました。これはいずれマーケットで意識されることになりそうです。

確かに、マーケット全体としては見るべきものは少ないのですが、個々の銘柄となるとたいへんな盛り上がりが続いています。

EV向けの新型電池、工場自動化、IoT関連銘柄がほとんど棒上げ状態と言ってもよい状況です。


たとえば、

EV用充電スタンドのモリテックスチール(5986)
充放電兼用のリチウムイオン電池電源システムのオリジン電気(6513)

リチウムイオン電池の寿命を10倍以上に長持ちさせる安永(7271)
EV用モーターの基幹部品「モーターコア」を増産する三井ハイテック(6966)

次世代の車載用電池向け固体電解質の開発するオハラ(5218)
CーMOS用テスターのイノテック(9880)

EV向け工場FA機器のオプテックスG(6914)
ミリ波レーダーが急拡大するイリソ電子工業(6908)

などが一斉に急騰しています。


また下落セクターとなりましたが、「商社・卸売」や「素材・化学」、鉄鋼・非鉄」などの景気敏感株もそれなりにしっかりした動きを続けています。

反対に下落の目だったセクターが金融株です。メガバンク、生損保、ノンバンク、不動産などの、広い意味での金融セクターが下げ足を強めています。


ここまでかなり下落してきたわけですが、それがさらに一段安となっています。金利が再び低下基調となっており、この業界の下げ止まりがマーケット全体の先行き占う上で大きなカギを握っていることは間違いありません。

実のところ下落が目立っているのは「日経平均」だけです。日経500種、全単純、ジャスダック指数、東証2部株指数は、値下がりしているとはほとんど言えません。


本当に値下がりしているのは、見事に日経平均だけです。もうひとつ加えるならば、「東証マザーズ指数」です。

下落のきわだっているこの2つの株価指数に共通している点は、「ごく一部の銘柄の影響がとりわけ大きい」ということになります。


全世界でパッシブ運用が全盛をきわめています。それだけにインデックス(株価指数)の重要性が一段と増しています。その基準となる指数そのものに、これほどのゆがみが生じている事実は、今となってはデフレ以上に、世界経済の抱える大きな問題だと思います。


日経平均だけがなぜこれほどまでに際立って下落するのか(または上がらないのか)、NY市場やそれ以外の諸外国の株価指数ともなぜ連動して動かないのか。この点にもう少し注意を払ってもよい時期に来ているように感じます。


「実りの秋」にふさわしく、日本各地で秋祭りが盛んに開催されています。私もこの週末はお祭りに参加してきました。

花のお江戸のお祭りは、何はなくとも「お神輿(みこし)」です。秋晴れの下、声を張り上げ汗を流してお神輿を担げば、日頃の憂いはきれいさっぱり忘れられます。

様式美を最重要視するのが江戸のお祭りです。今日もこれからさっそく行ってきます!

以上






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