ザ・カセットテープ・ミュージック

スージー鈴木のボーナス・トラック

2018年05月11日放送

第16回「ユニコーンの隠れた名曲!」

■ユニコーン『車も電話もないけれど』

  • 作詞:奥田民生
  • 作曲:奥田民生
  • 編曲:ユニコーン
  • アルバム『ヒゲとボイン』より
  • 1991年9月30日

今回のボーナス・トラックは「ユニコーンの隠れた名曲」というテーマ。ただしこの曲は、個人的には、まったく隠れてなどいない。ユニコーンナンバーの中でのフェイバリット。堂々たるナンバー1である。

アルバム『ヒゲとボイン』の終わりから2曲目という位置にそっと置かれている曲。ビートルズ『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』の中間部のような、やたらとグルーヴィなリズムに乗って、奥田民生の優秀なボーカルが吠える。

いちばん好きな曲なのだが、歌詞の意味は、他のユニコーンの曲同様、実はよく分かっていない。「不思議ななまりのコ・ン・ニ・チ・ワ」などのフレーズから、私は勝手に国際結婚の歌と思い込んでいるのだが、違うかも知れない。

それでも「僕らは笑顔で歴史をぬりかえる」というフレーズの、何と神々しいこと。当時、このフレーズに、かなりの勇気をもらったことを白状しよう。

『ヒゲとボイン』と、その次のラストアルバム『SPRINGMAN』は正直、脱力感溢れる緩い作品である。しかし、こういう超・名曲が、ひっそりと収められているのが、とてもユニコーンらしいと思うし、要注意なところである。






■ユニコーン『月のワーグナー』

  • 作詞:阿部義晴
  • 作曲:阿部義晴
  • 編曲:ユニコーン
  • アルバム『SPRINGMAN』より
  • 1993年5月21日

いよいよマニアックな曲だろう。ラストアルバム『SPRINGMAN』の、これも終わりから2曲目。ユニコーンのアルバムには、終わりから2曲目に名曲が多い。

個人的なユニコーン楽曲ランキングで言えば4位の曲である。1位である先の『車も電話もないけれど』の次に『自転車泥棒』、3位『おかしな2人』に続く4位。しかし、単なる好意度ではなく「感動度」で順位付けすればトップとなるだろう。

歌詞は、こちらも意味が不鮮明だが、それでも、解散のことが強く臭ってきてグッとくる。「♪これからはいろんなことが嵐のように押し寄せて来る」というのは解散後への不安を歌っているのではないか。

またピアノのイントロがべらぼうに美しい。カタカナで言えば「リリカル」。ドビュッシーのような趣がある。フレンチな詩情を感じる。

阿部義晴という人が入らなければ、ユニコーンの解散はもっと早かったことだろう。コンサートやダウンタウンの番組で、阿部とじゃれ合う奥田民生は、とても楽しそうだった。奥田だけでなくメンバー全員が、阿部を触媒に活性化したのではないか。

ちなみに、謎なタイトルについて阿部義晴は、「ツキノワグマ」から取ったと話していた。そういうことは言わなくていいと思う(笑)。






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